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「痴漢は俺の敵」バッジ登場 男性目線で痴漢にNOを突きつける理由
「痴漢は男の敵でもある」。そんなメッセージをバッジにして配ろうという動きがあります。被害に遭った女子高校生が考案した「痴漢抑止バッジ」に触発されて作った男性用バッジ。男性側から「痴漢NO!」のメッセージを発信する理由とは? 企画した男性に、バッジに込めた思いを聞きました。
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「痴漢は男の敵でもある」。そんなメッセージをバッジにして配ろうという動きがあります。被害に遭った女子高校生が考案した「痴漢抑止バッジ」に触発されて作った男性用バッジ。男性側から「痴漢NO!」のメッセージを発信する理由とは? 企画した男性に、バッジに込めた思いを聞きました。
「痴漢は男の敵でもある」。そんなメッセージをバッジにして配ろうという動きがあります。被害に遭った女子高校生が考案した「痴漢抑止バッジ」に触発されて作った男性用バッジ。男性側から「痴漢NO!」のメッセージを発信する理由とは? 企画した男性に、バッジに込めた思いを聞きました。
バッジにはピンク地に白と紫の文字で「痴漢は俺の敵 困っている人は助けます」と書かれています。スーツに着けて目立つように考慮したというデザインが目を引きます。
考案したのは、首都圏在住の会社員男性「そんきょば」さん(30歳)。痴漢被害にあった女子高校生が「わたしたちは泣き寝入りしません!」と記した被害抑止バッジをクラウドファンディングで製品化したニュースに触れ、男性の自分にできることはないか考えました。
痴漢行為自体への怒りに加えて、こういった被害者側の取り組みを巡って起きるネット上の論争についても、「痴漢被害への怒りを表明する女性と痴漢冤罪(えんざい)問題を恐れる男性たちが、互いに傷つけあっている」状況に憤りを覚えたといいます。
そこで、「男性は痴漢問題に無関心になりがち(そう見なされがち)だが、みんな声に出さないだけで、痴漢が許されないものだという認識は持っている。その意思表示をするツールを作ろうと思った」そうです。
オーダーメイド缶バッジ制作サービスを利用して、昨年11月に着手。3種類の大きさの一般的な缶バッジですが、「着けるのが気恥ずかしい」という声に配慮して、電車から降りたらすぐに外せるように、脱着が簡単なクリップピンを採用。男性側の主張という意味合いを強調するため、あえて主語は「俺」にしました。
派手なカラーリングと「俺」という一人称。「『痴漢は犯罪です』ポスターは風景の一部になってしまったが、このバッジは電車内で異質なものにしたい」という狙いがあります。
これまでのところ、寄せられる反響には好意的な意見が目立つとのことです。
女性から「痴漢のせいで男性不信になっていたので、男性からのアクションに救われた気持ちがする」という声が複数ある一方で、男性からも「痴漢冤罪にビクビクさせられている。痴漢さえいなければこんな思いをしなくて済むのにと思っていた」「男性だが、自分も痴漢被害を受けた事がある」といった声があったそうです。
価格は数百円に収まるよう調整中。賛同者を募り、3月12日に都内で配布イベントがあります。このプロジェクトに寄せられた、痴漢を巡る体験談やメッセージの紹介もあります。
そんきょばさんは「痴漢が存在することで得をする人なんていない。男女問わずみんな迷惑しているんだ、という当たり前のことを発信していきたい」と、いずれは地方での頒布も含めて大規模に販売することも検討しています。
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