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今年のワースト謝罪「杭データ偽装」目立った企業不祥事 専門誌調査
今年、最も残念だった謝罪は「杭データ偽装」。個人の謝罪が多かった昨年と比べ、企業の不祥事が目立つ結果に。
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今年、最も残念だった謝罪は「杭データ偽装」。個人の謝罪が多かった昨年と比べ、企業の不祥事が目立つ結果に。
今年、最も残念だった謝罪は「杭データ偽装」。個人の謝罪が多かった昨年と比べ、企業の不祥事が目立つ結果に。広報の専門誌「広報会議」が発表した2015年の「ワースト謝罪」では、食品の異物混入、五輪エンブレムなど、話題を集めた「謝罪」が並びました。
アンケートでは全国の20代以上の男女500人を対象に、最も印象が悪かった事例についてアンケート調査を実施。上位3位に投票してもらいました。
1位には、旭化成建材の「杭データ偽装」と、発端となったマンションを販売した三井不動産の「傾きマンション」問題があがりました。全体の7割近くの人が選ぶ結果になりました。
2位は、マクドナルドの異物混入。1月にチキンマックナゲットからビニール片が見つかったという苦情をきっかけに、ツイッターなどで次々と同様の指摘が投稿されました。
3位には、東京五輪エンブレム問題が入りました。ネット上での盗作疑惑から、資料に使った画像の無断使用が発覚。佐野研二郎氏が手がけた過去のデザインについても、盗作を指摘する声が相次ぎました。
昨年のランキングを見ると、1位はSTAP細胞問題の小保方晴子氏、2位は政務活動費の不正問題の野々村竜太郎元兵庫県議、3位は別人による曲の代作などを謝罪した佐村河内守氏でした。
2015年の主役が企業であるのに対し、2014年は個人の「謝罪」が印象に残る年だったことがわかります。
ちなみに、2014年の4位にはマクドナルドの仕入れ先だった中国・上海の工場が、使用期限切れの鶏肉を使っていた問題が入りました。マクドナルドは、2年続けてのベスト10入りです。5位はベネッセの個人情報流出問題でした。
謝罪から見た2015年とは、どんな年だったのか。「広報会議」の森下郁恵編集長は「大手の優良企業による問題が目立った一年でした。一般社会は不祥事の原因を『トップの責任』『企業や組織の風土』と見ている。経営と一体となった広報の役割が求められている」と解説します。
一方、不祥事ではないものの、企業の株保有をめぐる“お騒がせ”も人々の記憶に残りました。大塚家具創業者の大塚勝久氏と長女の久美子社長が、経営方針をめぐって対立。久美子氏の社長続投で決着しましたが、民事訴訟で争うなど対立が続いています。父娘が別々に会見を開き、それぞれの主張を否定し合う一連の応酬が、7位にランクインしました。
【2015年最も印象に残った不祥事ランキング】
(括弧内は回答者500人中の選択者数の割合)
1位 旭化成建材・三井不動産「傾きマンション」問題(67.2%)
2位 マクドナルド、異物混入問題(39.2%)
3位 東京五輪エンブレム問題(35.2%)
4位 フォルクスワーゲン排ガス不正問題(33.0%)
5位 東芝不正会計問題(27.4%)
6位 日本年金機構 情報流出問題(23.0%)
7位 大塚家具、お家騒動(21.0%)
8位 読売巨人軍、野球賭博関与問題(19.4%)
9位 東洋ゴム工業、免震ゴム偽装問題(15.4%)
10位 タカタ、エアバッグ異常破裂問題(13.8%)
※括弧内は回答者500人中の選択者数の割合
※以下の12項目より選択。マクドナルド・チキンナゲット等への異物混入問題、大塚家具「お家騒動」、東芝不正会計問題、東洋ゴム工業・免震ゴム偽装問題、タカタ・エアバック異常破裂問題、トヨタ女性CCO逮捕問題、日本年金機構情報流出問題、フォルクスワーゲン排ガス不正問題、東京五輪エンブレム撤回問題、旭化成建材・三井不動産など「傾きマンション」問題、日本歯科医師連盟(日歯連)迂回献金事件、読売巨人軍・野球賭博関与問題
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