お金と仕事
ゆるきゃら暫定1位「みきゃん」 予算・プロモ…愛媛県が周到な準備
「ゆるキャラグランプリ」の中間結果で、愛媛県の「みきゃん」が暫定1位に。県は予算を重点的に配分するなど周到に準備を進めてきました。
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「ゆるキャラグランプリ」の中間結果で、愛媛県の「みきゃん」が暫定1位に。県は予算を重点的に配分するなど周到に準備を進めてきました。
全国のご当地キャラクターの人気を競う「ゆるキャラグランプリ」の中間結果で、愛媛県のイメージアップキャラクター「みきゃん」が全国トップに立ちました。「ゆるキャラグランプリ」では、1位に輝いた「バリィさん」のいる愛媛県。今回、本気で1位を狙う愛媛県は予算を重点的に配分、ターゲットを絞ったプロモーションを実施し、周到な準備を進めていました。
「みきゃん」は、犬とミカンをイメージした県のイメージキャラとして、2011年に誕生しました。
「ゆるキャラグランプリ」には3度目の挑戦になる「みきゃん」。今年の中間発表の結果、105万票を獲得して1位になりました。2位は100万票の「出世大名家康くん」(静岡)、3位は94万票の「ふっかちゃん」(埼玉)でした。
「みきゃん」は、一昨年が11位で昨年は3位でした。順調にランキングを上げてきた「みきゃん」。後押ししたのは、県をあげての総力戦ともいえる支援でした。
県は、今年度当初予算にPR費用など約2280万円を計上。4月には県が持つみきゃんのデザイン使用料を、営利目的の使用も含めて無料にしました。結果、昨年度は年間502件だった使用許諾申請が、今年度は7月末までの4カ月だけで285件に達したそうです。
組織票を狙った大学や企業とのコラボも強化しました。松山大は5月、みきゃんの人気を生かし、大学の知名度やブランド向上のために「松大みきゃん」を発表。県の担当者は「インターネットを通した投票なので、スマートフォンやパソコンの操作に慣れている学生が投票してくれるのは大きい」と期待しています。
企業では、ポンジュースで全国的に知られるえひめ飲料(松山市)が7月、パッケージにみきゃんが入った「POMみきゃんジュース」を6万本限定販売。大王製紙(四国中央市)は、今月から数量限定で箱入りティッシュの販売を始めました。
なぜ、そこまで1位にこだわるのか。県をはじめ、関係者が期待するのは、ゆるきゃらのもたらす絶大な経済効果です。2011年に優勝した「くまモン」(熊本県)の場合、2011年11月から2年で1244億円の経済効果があったとする試算(日本銀行熊本支店)があります。
県の担当者は「優勝して知名度がさらに上がった時の経済効果は、はかりしれない。ゆるキャラブームが、いつ去るか分からないからこそ、今年の頂点をとりたい」と力を込めます。
「みきゃん」には、強力な助っ人もいます。2012年に優勝した「バリィさん」です。今では、各地のイベントに引っ張りだこの「バリィさん」。フォロワー18万のツイッターアカウントなどを駆使して、「みきゃん」を応援しています。
2年後の「えひめ国体」の国体マスコットでもある「みきゃん」。県は、予算はもちろん、「バリィさん」のプッシュなど、あらゆる手を尽くして1位を獲得し、全国的に注目の集まる「ゆるキャラグランプリ」の場で、国体をアピールすることも狙っています。
ゆるキャラグランプリ2015は、11月16日午後6時に一般投票を締め切った後、11月21~23日に浜松市で最終順位を決める「決戦投票」と表彰式があります。
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