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篠原ともえ、シノラー語は「演技」だった 気配りと夢持ち続け20年

デビュー20年を迎える篠原ともえさん。ハイテンションなキャラは、場を盛り上げるための演技だったそうです。

デビュー20年の篠原ともえさん、写真左はシノラーブームで人気を集めた1997年当時の写真
デビュー20年の篠原ともえさん、写真左はシノラーブームで人気を集めた1997年当時の写真 出典: 朝日新聞

目次

 デビュー20年を迎える篠原ともえさん。1990年代、お団子頭に個性的なファッションでシノラーブームを巻き起こしました。ハイテンションなキャラで知られる篠原さんですが、実は、場を盛り上げるための演技だったそうです。今は、女優・デザイナーとして活躍。一作年は松任谷由実さんのステージ衣装も手がけました。

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「くるくるッ」「キャーッ」

 95年にデビューした篠原さんは、「……ですウ」という話し方や「くるくるッ」「キャーッ」など、“シノラー語”を連発する独特のキャラクターで人気を集めました。

 中学3年の時、オーディションを受けるも落選。ところが、歌詞を間違え「パニックに」なった様子が面白いと、当時の事務所社長の目にとまります。歌手デビューするとテレビ関係者の関心を呼び、音楽番組に出演。奇抜なファッションと、ハイテンションなキャラクターでシノラーブームを巻き起こします。

篠原ともえさん=2000年10月
篠原ともえさん=2000年10月 出典: 朝日新聞
 芸能人になりたくて、中学三年の時、オーディションを受けた。落選だった。しかし、現在所属する事務所にキャラクターを注目され、九五年、歌手デビューする。テレビ関係者の目にとまり昨年、音楽番組に出演。これがきっかけで売れ始めた。
1997年1月31日:篠原ともえ 相手への気配りからシノラー語を連発:朝日新聞
 90年代、お団子頭に色とりどりのファッションでシノラーブームを巻き起こした。歌手を夢見てオーディションを受けたが、歌詞を間違え「パニックに」。その様子が面白いと当時の事務所社長の目にとまった。「自分を表現するアイデアがみなぎった。背中が映るからランドセルを背負おうとか、顔を見てほしいからシールを貼ろうとか」
1997年1月31日:篠原ともえ 相手への気配りからシノラー語を連発:朝日新聞

「無言の時間を埋めちゃう効果音」

 高いテンションではしゃぎ回る姿が印象的ですが、実はこれ、番組を盛り上げるための演技でした。「キャーッ」というフレーズが生まれたのは、「会話がなくなるのが嫌いで、無言の時間を埋めちゃう効果音のつもり」から。相手への気配りだったのです。

篠原ともえさん=1997年2月
篠原ともえさん=1997年2月 出典: 朝日新聞
 番組では、高いテンションではしゃぎ回る。が、それは番組を盛り上げるための演技で、素顔はまじめな十七歳だ。「キャーッ」というフレーズが生まれたのは、「会話がなくなるのが嫌いで、無言の時間を埋めちゃう効果音のつもり」からだった。相手への気配りといってもいい。「有名になりたい。でも、町を歩くときは変装する」と話すあたりにも素顔がのぞく。
1997年1月31日:篠原ともえ 相手への気配りからシノラー語を連発:朝日新聞

ダコタ・ハウスでもらった宝物

 そんな篠原さんには宝物があります。オノ・ヨーコさんにもらった4枚組ボックスCD「ジョン・レノン・アンソロジー」です。

 このプレゼントをもらったのは、ヨーコさんの自宅であるダコタ・ハウスでした。篠原さんは、20歳のとき、もともと知り合いだった息子のショーン・レノンさんに会いに、ニューヨークへ旅行に行きます。その時、「お母さんと食事するけれど一緒にどう?」と誘われ、ダコタ・ハウスに招待されました。

 箱にはヨーコさんが「夢をもとう」と書いてくれました。篠原さんは、日本に持ち帰って玄関に飾り、毎日「夢を持って」仕事に出かけたそうです。

オノ・ヨーコさん=2013年12月
オノ・ヨーコさん=2013年12月 出典: 朝日新聞
 故ジョン・レノンの息子、ショーンさんとは、来日した時、仕事で知り合った。ライブに飛び入り出演するなど、意気投合した。
 招待された家では、ヨーコさんは「ショーンの友達」として、思い出を話しながら案内してくれた。ショーンさんがジョンのピアノで「イエスタデイ」を弾いた。「映画のようなひととき」だった。
 その時、土産として渡されたボックスCD。空と雲を背景に、ジョンのイラストが描かれている。箱にヨーコさんが「夢をもとう」と書いてくれた。日本に持ち帰って、玄関に飾り、毎日「夢を持って」仕事に出かける。
 歌手デビューは95年。96年の「クルクルミラクル」がヒットし、ハイテンションなトークと元気あふれるキャラクターで、人気者になった。
 高校と短大でデザインを本格的に勉強し、目指すは「歌って踊れるミュージカルスター兼デザイナー」。舞台衣装やファッションショーを手がけたこともある。
2004年12月5日:篠原ともえさん 「ジョン・レノン」(わたしの一番:14):朝日新聞

ユーミンの衣装「出来栄えは1000万点」

 篠原さんの夢、それは「歌って踊れるミュージカルスター兼デザイナー」。フジテレビ系のバラエティー番組「LOVE LOVEあいしてる」に出ていた1997年には、将来を考えデザインを学ぶために短大への進学を決めています。

 それから15年たった2013年、松任谷由実さんの衣装を手がけるまでに。全国ツアーの衣装6着をデザインした篠原さん。リハーサル会場では「出来栄えは1000万点ぐらい。またやってみたいという思いが芽生えました」と話していました。

 7月19、20日には東京・代官山の「THE ROOM DAIKANYAMA」で「篠原ともえ&シノラー展」を開きます。

 「ファンがシノラーを育ててくれた。これからは恩返しの時間です」

篠原ともえさん=2015年6月
篠原ともえさん=2015年6月 出典: 朝日新聞
一昨年、松任谷由実さんのステージ衣装を手がけた。「輝くべき人の力になるのが、自分を飾る以上にうれしいと気づき、作り手としての力を鍛えたくなった」。以降、アイドルや舞台の衣装に積極的に関わる。19、20日に「篠原ともえ&シノラー展」を開く。「ファンがシノラーを育ててくれた。これからは恩返しの時間です」。東京・代官山の「THE ROOM DAIKANYAMA」で。入場料2千円。
20年「カラフルに手作り」 女優・衣装デザインも 篠原ともえ:朝日新聞デジタル
タレント篠原ともえ(34)が、6着をデザイン。スタッフの一員として客席にいた篠原は「うれしいです。私も感動しました~。スーパースターはどんなデザインでも、着こなしますね」と感無量だった。
篠原ともえがユーミンの衣装6着デザイン - 音楽ニュース : nikkansports.com

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