喫煙所が「卒煙支援ブース」に?三木那由他さんが思う言い換えの本質

「同じ意味なのに」で済まない〝政治性〟

神戸 郁人

本来、喫煙する場所であるはずの「喫煙所」。三木那由他さんの大学では「卒煙支援ブース」に変わったといいます

街中を歩いていて、様々な「言い換え語」に出会うことはないでしょうか? 喫煙所が「卒煙支援ブース」になっていたり、列車の優先席に「おもいやりぞーん」と書かれていたり……。指し示している対象や、実質的な意味は同じなのに、それぞれ字面から受ける印象は大きく異なります。言語哲学者の三木那由他さんは「言葉の変化は、私たちの行動に大きな影響を及ぼすもの。その点で、とても〝政治的〟な現象だと思います」と語ります。世にあふれる造語の本質について考えました。(ライター・神戸郁人)

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