同人誌頒布、なぜ手渡し?100回目のコミケに参加した作者の答えは

リアルな「場」でこそ共有できる感動

神戸 郁人

サークル主が、訪問者に創作物を手渡す――。同人誌即売会・コミックマーケットの会場では、そんな光景がみられます。なぜ、対面でのやりとりにこだわるのか。理由と本質に迫るべく、同人作家に話を聞きました。

今夏で記念すべき100回目の開催となった、日本最大の同人誌即売会・コミックマーケット(コミケ)。新型コロナウイルス流行による延期・中止を経てもなお、手ずから編んだ同人誌などを持参し、会場に集う人の波は絶えません。自らの思いを込めた創作物を、コミケというリアルな「場」まで出向き、対面で他者に手渡す。書店委託などの手段もある一方、サークル主たちは、なぜそんな営みにこだわるのでしょうか。イベントに心を寄せ、参加し続けてきた記者が、一人の同人作家に密着取材して考えました。(withnews編集部・神戸郁人)

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