「ひと吸いでアウト」元消防官の記者が伝える、火災で一番恐ろしい敵

恐怖に声を張り上げた忘れられない現場

仲程雄平
元消防官の朝日新聞記者

煙が立ちこめる中で「誰かいるかあ! 誰かいるかあ!」と呼びかけながら要救助者を検索する=イラスト:仲程雄平

大阪市北区の雑居ビルで2021年12月17日、25人(容疑者を除く)が犠牲になった放火殺人事件が起きました。この火災では、事件そのものの特異性とともに、火災における一酸化炭素中毒の怖さを世間に知らしめることになりました。消防官の間では「ひと吸いでアウト」とも言われる煙。元消防官の筆者が消防官時代の経験をもとに、煙の恐ろしさを伝えます。(元消防官の朝日新聞記者・仲程雄平)

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