「頑張る」なぜ「顔晴る」に? 現代人をむしばむ〝努力至上主義〟

つらい現実の中で求める「心の安定」

神戸 郁人

頑張るをもじった造語「顔晴る」。言い換えの背景には、あらゆる場面で結果が求められ続ける、現代社会の息苦しさがありました。

「どんなときも、諦めずに頑張れ」。これまでの人生で、そう言われた経験がない人を探すのが難しいくらい、よく耳にするフレーズです。そんな「頑張る」という言葉を、「顔晴る」と言い換えた表記を目にしたことはないでしょうか? 仕事に趣味、家庭生活や人間関係。あらゆる場面において、「よりよい状況をつくり出すこと」を求められるのが現代社会です。「顔晴る」の使われ方を調べてみると、常に努力を強いられる中、心の「ガス抜き」を願う人々の胸の内が見えてきました。(withnews編集部・神戸郁人)

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