「保母」と呼ばれた男性、19歳で保育の道…見つめ続けた社会の縮図

真顔で聞かれた「オムツ替えられる?」

大坪実佳子

「もっと高くジャンプ」とねだられた入舩園長。キャッキャと園児の笑い声が響いた

娘が通う東京都内の保育園は、30人中10人が男性だ。娘のクラスの担任も、園長も、男性。子どもたちは無邪気に先生に飛びつき、抱っこしてもらって、性別を問わず大好きな先生に甘えている。そういえば、保育士はかつて「保母」と呼ばれていたんだっけ……? 園長の入舩益夫先生(67)は、男性が資格をとることができなかった時代に、19歳で保育の道に入ったという。「紅一点」ならぬ「黒一点」で働いてきた先生。どんな風に社会を見つめてきたのだろう。(朝日新聞記者・大坪実佳子)

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