津波で消えた街「普通の人」の10年「俺は何もできない」再建への道

弱気を吹き飛ばした知人の一言

神戸 郁人

相馬市の男性が始めた、津波犠牲者のための灯籠流し。「消えた故郷」の再建に捧げた10年間について、男性の手記から振り返ります。

もうすぐ東日本大震災の発生日、3月11日を迎えます。福島県相馬市に住む男性は、津波によって故郷を一度失いました。「それでも、海の匂いがする街に帰りたい」。そんな思いから、漁師町をよみがえらせようと、住民のリーダーとして力を尽くしてきました。これまであまり語られなかった、当地に住む「普通の人」の10年間。避難生活の不安を振り払い、流された住宅地の再生に動き出すまでの日々について、男性の手記「凡人の十年」を基に振り返ります。(withnews編集部・神戸郁人)

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