解体を待つ伊達政宗の「巨大な木造船」〝津波〟乗り越えた数奇な運命

地元民のため帆を上げ続けた「復興の象徴」

半田カメラ

石巻市沿岸部に係留されている木造船「サン・ファン・バウティスタ」。津波による崩壊の危機を経て、その姿をとどめられた背景には、関係者の愛情がありました

東日本大震災で、4000人近くの死者・行方不明者(関連死含む)が出た宮城県石巻市。この地の住民の心を支えている「木造船」があります。江戸時代に完成し、国際交流の象徴として活躍後、平成期に復元されたものです。震災の津波により、崩壊の危機に瀕(ひん)しながらも、その形を保ち続けました。老朽化に伴い、近年中の解体が決まった今、どれだけ多くの人々に愛されてきたか改めて伝えたい。そんな思いから、大きな物を撮り続ける写真家・半田カメラさんが、現地の様子をつづりました。

続きを読む