炎上したらすべて「抹殺」 ネットで暴走するキャンセル・カルチャー

私たちにとって最大の犠牲者は……

真鍋厚
評論家・著述家

特集「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」が掲載された「新潮45」10月号

問題発言や不祥事が起きると、相手の言論が発表された記事や媒体など発表の場所そのものを破壊する――現在では随所で見受けられるようになった〝過激な文化〟は、すでに平成の時代に胎動し始めていました。それを考える契機と言えるのが、2018年(平成30年)に休刊(事実上の廃刊)になった『新潮45』をめぐる騒動です。自分の視界から消すことだけにとらわれた時、本当に犠牲になるのは何か。スマホの世界で暴れまわる「キャンセル・カルチャー」について考えます。(評論家、著述家・真鍋厚)※敬称略

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