襲ってきた男を刺した〝罪〟200年の間に起きた「生き人形」の変化

「貞操を守った象徴」から「自分の意思を貫く存在」へ

寺田実穂子

保管されていた松江さんの人形。撮影用に設置

地域に伝わる「昔話」はよく聞きますが、地域の「史実」として語り継がれる、忘れられない物語に出会いました。襲ってきた男を刺した〝罪〟で、その名を残した一人の女性がいます。その存在は「貞操を守った象徴」から「自分の意思を貫く存在」へと、時代を経て変わってきました。200年前に生きた女性が、なぜ今も人々をひきつけるのか。「松江さん」を巡る物語をたどります。(朝日新聞松山総局記者・寺田実穂子)

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