コロナなければ幸せだった? 磯野真穂さんと考えるリスクと自己責任

水野 梓

人類学者・磯野真穂さん。コロナのように「〝怖さ〟を伴う話題は、対立になりがちなので慎重にしないといけない」と語ります

どんなに気をつけていても「絶対にコロナに感染しないゼロリスクの生活」を送ることは難しい――。それでも現状では、患者や医療従事者が差別されたり、治っても「陰性を証明しろ」と迫られたりといった問題が起きています。私たちは病や健康をめぐる「リスク」とどのように向き合っていけばいいのでしょうか? 「リスクは私たちから離れて存在するのではなく、私たちに発見され、指を差されることでリスクとして立ち現れる」と指摘する人類学者の磯野真穂さんと考えました。

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