通い慣れた書店「最後の日」そっと置いたレモンが生んだ「奇跡」

気づいた書店員のつぶやき、直木賞作家の思わぬ反応

広瀬萌恵
朝日新聞記者

閉店の日、書店員が見つけたレモン。感動をツイッターで伝えたところ、思わぬ反応が……

4歳の時に絵本を買った。小学校に入ってからは児童書を買い、中学生の時には専門書を買いにきた。「成長に寄り添ってくれているように感じていた」。静岡県内最大級の書店、戸田書店静岡本店(静岡市葵区)が閉店した日、平積みの本に置かれたひとつのレモンがあった。本好きなら分かる名作のオマージュに、直木賞作家も反応し、温かな輪が広がった。大好きだった本屋の最後の日に起きた「ささやかな奇跡」を追った。

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