「そんな子が生まれても困る」と言われ…「死ぬ権利」アルビノの疑念

「生きていいよ」と言わない社会の罪

雁屋優

今年7月に起きた、難病患者の女性が医師の男らに殺害されたとされる事件。湧き上がった「尊厳死」の議論について、アルビノでライターの雁屋優さんは疑問を呈します。幼少期から抱えてきたという生きづらさと、社会のあり方との関係についてつづってもらいました(画像はイメージ)

今年7月、全身の筋肉が衰える難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の女性患者から依頼を受け殺害した疑いで、医師2人が逮捕されました。女性が”安楽死”を望んでいたとする報道もあり、「当事者に『死ぬ権利』を認めるべきだ」という意見が広がっています。生まれつき髪や肌の色が薄い、遺伝子疾患のアルビノでライターの雁屋優さん(25)は、こうした風潮に強い違和感を覚えているそうです。「『死にたい』という思いは、差別が残る社会がもたらしたものではないか」。疾患ゆえに生きづらさを感じてきた一人として、誰にも侵害できない「生きる権利」の大切さについてつづってもらいました。

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