隠した生徒証の住所は仮設団地、大学生になったふうちゃんとの9年

少女の視点で、震災後9年の道のりをたどりました

東野真和

実験の授業で温度を測る中村史佳さん=2019年12月、岩手大

東日本大震災の直後に出会った小学校5年生の「ふうちゃん」。9年の間、折りに触れ、言葉を交わしてきた少女は、町の風景とともに大きく変わっていきました。津波で壊滅状態となった大槌町の漁師町・赤浜で育ち、今年1月、成人式を迎えた中村史佳(ふみか)さん。生徒証の住所欄が「仮設団地」だったのが恥ずかしかったこと、押し殺していた涙が溢れたこと、そして選んだ夢への道。少女の視点で、震災後9年の道のりをたどりました。

続きを読む