「使えない原木」のイス1脚、5万7千円は高い? 作り手が問う豊かさ

浜田綾

宮崎県諸塚村で伐採された杉とシイタケ栽培用の原木にできなかったコナラで作られたイス5万7千円と、ベンチ5万8千円(いずれも税抜き)。受注生産・販売の形態をとっている=東京都渋谷区

東京・表参道にある完全予約制の家具店に〝使えない〟木材を用いたイスが売られています。一脚の値段は税抜き5万7千円。素材は、シイタケ栽培用の原木になれなかった木材です。「正直、リスクは大きい」という種類の木を使ってまで商品を作るのは、なぜなのでしょうか? 遠く離れた宮崎県の山奥の村と表参道の企業のつながりから、日本の家具製造業のいまを考えます。(朝日新聞記者・浜田綾)

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