「死にたい」と言う彼女に「殺すぞ」 監督が考える「寄り添い」

金澤 ひかり
朝日新聞記者

インタビューに応じる小林啓一監督=野口みな子撮影

「死にたい」と言う彼女に「殺すぞ」と応じる彼――。思春期の心に寄り添おうと、悩み相談に応じるSNS相談事業もどんどん増えていますが、「相談」という手法の中ではあり得ないやりとりです。11月15日に公開される映画「殺さない彼と死なない彼女」は、そんな「あり得ない」場面をあえて描きながら、「大切なもの」について伝えようとしています。「同じものを求めていたからこそできるやりとり」と話す、監督と脚本も手がけた小林啓一監督と、生きづらさやその寄り添い方について考えました。

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