爆買いは終わった? 中国人の着物コレクター「底なし」の本物志向

日本の伝統衣装である着物は、今なお多くの人に親しまれています。そんな着物を愛してやまない一人の女性が、中国にいました。なぜそんなに好きなの? どこで買ってるの? 素朴な疑問をぶつけるうち、外国人の目で見た着物の魅力が鮮明になってきました。

冨名腰 隆
朝日新聞中国総局記者

上海市内の李丹妮さんの自宅で、お気に入りの着物と=冨名腰隆撮影

 国際都市で租界時代もあった中国・上海。日本料理店では着物姿の店員も見かけますが、先日、中国人の友人に「着物を見ると、日本人として心が安らぐ」と話したら、こう返されました。「中国にも着物好きはたくさんいます。そう言えば、中国一の着物コレクターとうわさされる女性が上海にいますよ」。ほう、そんな人が。訪ねてみると、その数300着。日本人より詳しい知識に圧倒されました。爆買いが注目されがちな中国人観光客ですが、「日本通」は本物志向にシフトしているようです。

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