精神疾患の私が考えてみた、「無理しないで」っていう便利な言葉

「無理しないで」これは精神疾患の人向けに、よく使われる言葉です。もちろん、悪い意味ではないと思いますし、優しい気遣いや声掛けとしての定番として、使われている気がします。ただ、どんな立場の人でもひとりひとりに傾向があります。

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 「無理しないで」

 これは精神疾患の人向けに、よく使われる言葉です。もちろん、悪い意味ではないと思いますし、優しい気遣いや声掛けとしての定番として、使われている気がします。

 ただ、どんな立場の人でもひとりひとりに傾向があります。精神疾患の人に配慮する言葉として、例えばお店に入ったら「いらっしゃいませ」と店員が声掛けするような、ありふれた表現になっていませんか。

 私としては、そんなこと当たり前に言われてもねえ、というのが本音です。

 個人的に可能性を潰されてしまう気がして、あまり好きな表現ではありません。確かにうつ状態・統合失調症の症状が出ているときに「もっと頑張れ」と言われても、それは残酷です。多くの人が自分を追い込んでしまい、症状を悪化させることは明確です。

 ですが、ある程度治療を経ていくと回復(リカバリー)も可能なのです。そこで本当に無理をしないで生活していては、何もできずにぬるま湯に浸かった生活につながってしまうと思いませんか?たとえ、精神疾患を持っていたとしても、特別な存在でも可哀想な存在でもないのです。

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