諫早湾、「開門」「閉門」相次ぐ真逆の判決…どっちが正しい?

長崎県諫早市にある諫早湾の開門是非をめぐって、福岡高裁で今月、これまでと正反対の判決が出ました。国の公共事業によって、地域を分断する事態に司法関係者は「国が解決すべき」と指摘します。

丹治翔

福岡高裁で開門が認められず、「不当判決」と掲げた弁護団。別の裁判で開門が確定しているので、「開門ゆるがず」の旗が並んだ=7日、福岡市、山野健太郎撮影

 国の干拓事業のため、1997年に「ギロチン」と呼ばれる鋼板で閉め切られた長崎県の諫早湾。その開門を求めた漁業者に対し、福岡高裁は9月7日、一審に続いて開門を認めない判決を言い渡しました。その一方で、5年前の2010年には、漁業者の求めに応じた福岡高裁が国に対し、開門を命じる判決を言い渡しています。同じ高等裁判所で正反対の結論が出る異例の事態。今回、開門が認められなかった漁業者たちは18日、最高裁へ訴えを起こしました。

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