ネットの話題
「ブラックサンダー」生産終了になった過去 九州からの要望受け復活
有楽製菓を取材しました
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有楽製菓を取材しました
9月に発売30周年を迎えるチョコレート菓子「ブラックサンダー」。実は発売から1年後、販売不振のため一時生産を終了した過去があるのをご存じですか? ブランド存続の危機を救ってくれた「恩人」を探す企画を実施中の有楽製菓(東京都小平市)を取材しました。
ブラックサンダーが発売されたのは1994年。
当時人気だった軽い食感の「チョコナッツスリー」に対して、重量感のあるチョコバーとして売り出しました。
ココアクッキーとプレーンビスケットをチョコでコーティングした食べ応えのあるお菓子で、累計出荷本数は17億本超。
そんなロングセラー商品ですが、発売から1年後の1995年に販売不振のため一時生産を終了したことがあります。
その時、九州の一部店舗から「人気があるからまた売って欲しい」と復活を望む声が上がります。
九州の営業担当が上司に直談判したところ、「そこまで言うなら残っている材料の分だけ……」と再販売が決定。
その後、口コミで人気が広がり、体操の内村航平選手の好物としても話題となったり、義理チョコの定番となったりして、販路も拡大しました。
こうした経緯をふまえて今月17日、九州7県の新聞に広告を掲載。
キャッチコピーは「九州のみなさん、あのとき助けていただいたブラックサンダーです」。
生産終了から復活した拝啓がまとめられた文章には、こう記されています。
◇
わたしたちの今があるのは、何を隠そう九州のみなさんがあの時食べてくれた、おいしいといってくれた、好きになってくれたおかげなのです。
お礼が遅れて、申し訳ありませんでした。心から、感謝しています。
ブラックサンダーは今年の9月で30周年を迎えます。その前に、どうしても伝えたかったんです。
これからも感謝を忘れず、みなさんに恩を返せるようイナズマ級に頑張ります。
新聞広告が載った同じ日に、福岡の天神地下街で「アリガトサンダー」を配布。
中身はいつものブラックサンダーですが、パッケージの「ブラック」の文字が「アリガト」になったものです。
併せて、同日から「ブラックサンダーの恩人探し企画」も実施。
内容は、生産中止になった際に九州で復活を熱望してくれた卸業者や小売事業者を探すというもの。
今月末まで、専用メールアドレス(onjin@contact-info.jp)への情報提供を呼びかけています。
「広告をSNSに上げてくださったり、アリガトサンダーの配布を機に思い出を共有してくださったり。たくさんの反響をいただき、恩人探し事務局への連絡もいただいております」
そう話すのは、執行役員でマーケティング部の部長・杉田晶洋さんです。
9月からは30周年を記念した企画を予定しているそうで、「みなさまに楽しんでいただけるように検討中ですのでご期待ください」とのことでした。
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