ネットの話題
「秀吉が愛でた藤の色」に「錦繍の紅葉色」… 大阪城クーピーが秀逸
どのようにして名付けたのかを取材しました
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どのようにして名付けたのかを取材しました
「天守閣最上層の黒壁の色」「朝陽を浴びた櫓の漆喰の色」「秀吉が愛でた藤の色」……。大阪城とコラボしたクーピーペンシルの色のネーミングが先日、SNS上で話題になりました。どのようにして名付けたのかを、大阪城パークマネジメント株式会社の担当者に聞きました。
2021年11月に発売された「大阪城×サクラクレパス『クーピーペンシル』 12色セット(紙箱入り・ぬりえ付き)」。
12色セットの税込み1200円で、現在の大阪城天守閣が復興されて90周年を迎えた際の記念事業の一環として、クーピーペンシルのサクラクレパスとコラボして制作した商品です。
「以前からサクラクレパスさんはコラボレーション商品に積極的に参画されており、『大阪城絵画展』に長年協賛していただいていたり、森ノ宮というエリアでのつながりがあったりで、快諾を得て実現しました」
そう話すのは、大阪城パークマネジメント株式会社の担当者です。
コンセプトは「大阪城の思い出を色で持ち帰る」で、クーピーペンシルの豊富な色の中から大阪城を象徴する12色を選んでおり、そのネーミングも独特です。
(1)錦繍(きんしゅう)の紅葉(こうよう)色
(2)上町台地の夕陽(ゆうひ)色
(3)天守閣と競演 満開の花の色
(4)朝陽(あさひ)を浴びた櫓(やぐら)の漆喰(しっくい)の色
(5)大阪城天守閣の屋根の色
(6)諸大名が競って築いた石垣の色
(7)お城が映(は)える空の色
(8)秀吉が愛(め)でた藤の色
(9)森ノ宮の森の色
(10)発掘が進む本丸 土の色
(11)絢爛豪華(けんらんごうか)しゃちほこの金色
(12)天守閣最上層の黒壁の色
先日、このネーミングがSNS上で紹介されると「これは素敵すぎて買うしかない」「クーピー欲しさに大阪城行きたくなった」といったコメントが寄せられました。
「12色を選ぶにあたり、どうしても欲しかった色は大阪城天守閣を象徴するような屋根の緑青の色と、金のしゃちほこの色でした」と担当者。
天守閣を構成する色や、季節や時間を感じる色を考えながら全12色を選択。
色の名前は、大阪城の歴史や土地柄に由来するものにこだわって名付けたそうです。
内箱の裏側と、同梱の塗り絵シートの裏には、色の名前の由来を説明する解説文を印刷。
12の解説文を熟読すれば、大阪城や大阪城公園の物知り博士になれる内容だといいます。
「大阪城天守閣の学芸員の監修を受けているので、歴史、文化、学術的にも正確で、大阪城ファンにとっては貴重な資料といっても過言ではありません」
発売から3年近くが経って話題になったことについては、こう話します。
「天守閣復興90周年が終わってもコツコツと販売してきてよかったと思います。とりわけ『色の名前が素敵すぎた』というコメントが泣けます。とはいえ、これで在庫が無くなるほど爆発的に売れるわけではありませんので、気を引き締めて大阪城と大阪城公園をこれからもアピールしていきたいと思います」
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このクーピーペンシルは、大阪城天守閣内のミュージアムショップと、JO-TERRACE OSAKAのオフィシャルショップ、そして大阪城オンラインショップで販売中です。
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