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なぜ美術館に鷹匠?話題の投稿 でも「タカの美術館ではありません」
「このアカウントはたまに可愛い鷹(タカ)を流します」――。そんな文言とともに、上目遣いのタカの写真を投稿した藤田美術館(大阪市)の投稿が話題になりました。美術館なのにタカがいる…?! 投稿について、担当者に聞きました。
「このアカウントはたまに可愛い鷹を流します」という言葉とともに、先日、Xに投稿されたのは、丸い目で上を見上げる一匹のかわいいタカの写真。投稿したのは、大阪市にある藤田美術館です。
「たまらん上目遣い。お仕事ごくろうさまです。藤田美術館は定期的に鷹匠さんに来ていただいているので、ご来館の皆様、運が良ければ会えますよ~」との文言が続きます。
※このアカウントはたまに可愛い鷹を流します※
— 藤田美術館 (@FujitaMuseum) April 12, 2024
たまらん上目遣い。お仕事ごくろうさまです。
藤田美術館は定期的に鷹匠さんに来ていただいているので、ご来館の皆様、運が良ければ会えますよ~ pic.twitter.com/b3g51N6HXG
「か、かわいい…!」「これはたまらん」とのコメントとともに、1.3万もの「いいね」が付いています。
藤田美術館では、3年ほど前から定期的に「鷹匠」にきてもらっているそうです。
鷹匠とは、タカを飼育・訓練する専門家。狩りや催しでの実演に加え、最近は害鳥駆除や追い払いもしています。かつては天皇家や徳川家、大名に仕えてタカを調教し、狩りについていっていました。
藤田美術館に来る鷹匠も、カラスの追い払いが目的だそう。美術館は2022年にリニューアルオープンしましたが、担当者は「新しい建物の竣工後、カラスの糞(ふん)が目立つようになりました」と話します。
白を基調とした外観で、ガラス張りのエントランスや、屋上設備などでカラスの糞害がみられるようになっていたということです。
「定期的に鷹匠さんに来てもらうようになってからは、カラスが当館の敷地内を飛ぶ頻度がかなり少なくなり、効果が出ています」
鷹匠が来るのは、月に2〜4回ほどとのことで、日程は決まっていないそう。繁殖時期などを見計らって鷹匠の派遣会社と日にちを決めています。
実は、この藤田美術館の投稿には続きがありました。
あまりにも反響が大きく、翌日には「あの、鷹が人気なのはすごく嬉しいんですが、鷹の美術館ではありません………」と投稿し、少し困惑気味のよう。
担当者も「1.3万いいねがついた鷹匠のポストでしたが、当館の投稿の中では圧倒的です。以前、鷹の写真を投稿した際にもこれほどの反響はありませんでした」と話します。
東洋古美術を中心とした展示を行う藤田美術館では、5月からは大河ドラマで話題の「紫式部日記絵詞」、6月からは「曜変天目茶碗」が展示されます。
「紫式部日記絵詞は、だれもが必ず歴史の教科書で目にした藤原道長が描かれた絵巻。曜変天目茶碗は美しさもさることながら、世界に3碗しか現存していない珍しい茶碗です。ぜひ見に来てください」
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