ネットの話題
「あまりにも素晴らしかったので」ファンの絵をミルクティーの外装に
もともとは動画内に使うパッケージの想定だったそうです
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もともとは動画内に使うパッケージの想定だったそうです
「実は、イラストを印刷した特別版なんです」「たぶん社員も気づいてない」――。1984年に発売し、今年40年目を迎えた「リプトン ミルクティー」。3月上旬に発売されたパッケージは、一見これまでと同じデザインですが、実は色鉛筆で描かれたイラストなんです。あまりにも似すぎていて気づかれなかったため、SNSで「ネタばらし」をしたという裏側を取材しました。
3月中旬、森永乳業の公式アカウントがX(旧ツイッター)に次のように投稿しました。
パッケージを描いた色鉛筆アーティストの慧人さん(@Yassun0222K)のポストも引用。
慧人さんは「リプトンミルクティーのパッケージにして頂きました!!!本当に自分の絵がパッケージになってるの衝撃すぎる」というコメントとともに、「リプトン ミルクティー」のパッケージそっくりに描いていく動画を添付しています。
実は、イラストパッケージの右下をよく見ると、「これ、ファンが手で描いたイメージ図です」と注釈が書かれていることも分かります。
リプトンミルクティーのパッケージにして頂きました!!!
— 慧人 (@Yassun0222K) March 17, 2024
本当に自分の絵がパッケージになってるの衝撃すぎる。
これ実は文字のレタリングも僕が担当してて、小さく描かれてる文字も描いてるんだよね pic.twitter.com/i2v3FNxrxq
パッケージのイラストは、森永乳業が発売40周年を記念して慧人さんに依頼していました。
しかし、はじめからパッケージ化を想定していたものではなかったようです。
森永乳業の担当者によると、そもそもの依頼は「40周年を記念してファンたちに感謝を伝える動画」に関連するものでした。
「『動画に出てくるパッケージもファンの人に描いてもらえないか』と考え、かねてからSNSで見ていた慧人さんにお尋ねしたところ、『リプトン ミルクティー』のファン歴7年であることが分かったため、依頼しました」
依頼を受けた慧人さんは、油性の色鉛筆を40色ほど使い、約35時間かけて作品を完成させたそうです。
受け取った森永乳業側は、そのクオリティーの高さに感激。「イラストがあまりにも素晴らしかったので、パッケージに印刷して販売することを決定しました」
一方、「イラストがあまりにもリアルなのでほぼ気づかれないと思いつつも、気づいたときに驚いてもらえるよう、パッケージ右下のネタバレ文言をみんなで議論しながら時間をかけて決めました」と話します。
慧人さんのイラストが描かれたパッケージは3月上旬から店頭に並び始め、通常パッケージから順次切り替わりました。
しかし、ユーザーからの反響はなかったようです。そこで、冒頭の投稿をしました。
「本当はたくさんの方に気づかれるまで待ちたかったのですが、これまでのパッケージとあまりに似すぎていて気づかれていなかったので、慧人さんにネタばらしをしていただきました」
慧人さんの投稿には「全く気付かないくらいのクオリティー」「言われないと気付かない」「すごく繊細な作業」「ハンドペインティング、素敵です!」「すごい粋なパッケージ」といったコメントが寄せられ、「いいね」は3万を超えました。
森永乳業の担当者は、「ぜひ店頭で手に取っていただき、ミルクティーを楽しんでいただきながら、愛情あふれる慧人さんのリアルイラスト作品をご覧ください。文字もすべて慧人さんに描いていただいています」と話しています。
慧人さんのパッケージが店頭に並ぶのは、販売状況にもよりますがおおむね4月末頃までの予定だそうです。限定数量が終了するまで、通常パッケージは店頭には並ばないといいます。
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