ネットの話題
農園のベリーをウサギがもぐもぐ…食害? 実は「ありがたい」ワケ
お手伝いをしてくれるウサギさん、いつもありがとう!
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お手伝いをしてくれるウサギさん、いつもありがとう!
野生のウサギが、農園のブルーベリーをもぐもぐ食べる動画がSNSで話題になりました。一見、食害に見えますが、農園にとっては「とてもありがたいこと」なのだそう。どういうことなのでしょうか。農園の担当者に聞きました。
8月の初めにSNSに投稿された、野ウサギがブルーベリーを食べる動画。もぐもぐと食べている姿がとても愛らしく、4万以上もの「いいね」が付いています。
動画を投稿したのは、北海道美瑛町の「びえいハスカップファーム」です。ハスカップとブルーベリーの生産、加工、販売をしています。
動画のウサギは野生のエゾユキウサギで、農園内に数羽すみついているそうです。基本的にウサギは昼間は寝ているので、撮影できるのはレアだといいます。
草やタンポポを食べるのと同じように、ブルーベリーやハスカップも食べるそうですが、なぜ、商品を食べられてしまうのが「ありがたいこと」なのでしょうか。農園側からすると、困りごとではないのでしょうか。
担当者は「ウサギが食べている実は、木の下の方にあり、雨水の跳ね返りで汚れるので普段から収穫していません」と話します。
肉や魚でも廃棄する部位があるように、果樹でも商品にできない実があります。農園では、それが木の下の方になるブルーベリーで、ちょうどウサギが食べられる位置にあったということです。
今年もブルーベリーを食べてお手伝いしてくれるうさぎさん。北海道も例年にないくらい暑い日が続きいつもより傷んで落ちやすいので本当に助かります。下の方の果実は汚れていなくても人手が足りなく収穫できそうにないのでお掃除屋さんに感謝。小さくてかわいい従業員さん、いつもありがとう。 pic.twitter.com/83ZfdA7Bne
— びえいハスカップファーム (@haskapfarm) August 1, 2023
下の方につく実は収穫せずに放置しますが、そのままではもちろん腐っていきます。
腐りかけた実が発する匂いはスズメバチが好むそうで、大量に飛来することもあり危険もあったといいます。
また、腐った実には虫がわいて、その虫を食べる虫や鳥が増えたり、樹木本体に虫がついたりもします。
ほかにもカビが生えるリスクもあり、できれば実はすべて収穫したいといいますが、人手が足りず難しいそうです。
つまり、農園にとってはウサギたちが収穫の「お手伝い」をしてくれている状況。
びえいハスカップファームのSNSには、「今年もブルーベリーを食べて、お手伝いをしてくれるうさぎさん。小さくてかわいい従業員さん、いつもありがとう」と感謝の気持ちを伝えていました。
今年は北海道も例年にないくらい暑い日が続き、いつもよりブルーベリーが傷んで落ちやすく、本当に助かっているそうです。
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