ネットの話題
「世界のKitchenから」シリーズ、なぜソルティライチだけに?
理由について取材しました
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理由について取材しました
「シリーズ物感あるのにソルティライチしか見たことない」。先日、キリンの「世界のKitchenから」(セカキチ)シリーズがネット上で注目を集めました。現在販売されているラインナップがソルティライチのみになっている理由について取材しました。
若手女性社員のアイデアをもとに「つくり手の顔が見える『自家製』の商品」「女性の消費者心理から発想した商品」をコンセプトとして作られた「世界のKitchenから」シリーズ。
従来の商品開発が、細かく市場を分析して商品カテゴリーの「どのポジションを狙うか」を決めることから始めるのに対し、「こういうものを作りたい」「この素材を使いたい」からスタートしている点が特徴です。
世界中の家庭や市場、農園などを現地取材して、そこから持ち帰ったレシピや素材を元にコンセプトを決めてキッチンで試作。
そこから大量生産に合う原料やレシピ考え、ラインに落とし込むという手法をとってきました。
2007年に最初の商品となる「ピール漬けハチミツレモン」を発売。
その後も「ディアボロ・ジンジャー」や「とろとろ桃のフルーニュ」など、これまでに37種類の商品を発売しています。
中でも大ヒットとなったのが2011年7月に発売された「ソルティライチ」。
東日本大震災の直後で、節電による暑さ対策が取りざたされる中、それまでの「ものづくり」を打ち出したアピールから「おいしく熱中症対策」に切り替えたところ人気に。現在は定番商品となっています。
「世界のKitchenから」が話題になっていると聞いたので、会社の保管庫から以前発売していた商品パッケージを引っ張り出してみました…!
— キリンビバレッジ♪ (@Kirin_Company) July 11, 2023
ブランドサイトには過去に発売した商品の一覧も載っています。
みなさんの思い出の商品はありますか?🌟https://t.co/lg1SRgKhIW pic.twitter.com/TWa0QH48Y6
そんな「世界のKitchenから」が先日、ネット上で「シリーズ物感あるのにソルティライチしか見たことない」と話題になりました。
キリンビバレッジによると、現在販売されているのは通常のソルティライチと希釈タイプ、プラズマ乳酸菌を配合した機能性表示食品の3種類のみです。
ソルティライチ以外だと、2021年9月に「小さなごちそう コーンポタージュ」が発売されていますが、現在は終売となっています。
なぜソルティライチだけになっているのか? マーケティング部ブランド担当の髙瀬友紀さんは理由をこう説明します。
「もとから期間限定で発売していたものもあり、理由は一括りでお伝えすることが難しいのですが、『世界のKitchenから』ブランドは、あたらしいおいしさをお届けするにあたり、使用する素材や製法にもこだわっており、それが満足いただける状態でお届けすることができなくなってしまった場合には、終売に至ったものもあります」
ソルティライチはもともと期間限定品ではなく、暑い日の熱中症対策としても好評だったことから販売を継続しているそうです。
話題になったことを受けて、キリンビバレッジのツイッターアカウントは会社の保管庫にあった終売した商品を撮影して投稿。
すると、「ディアボロ・ジンジャーよく買っていました」「水出しミントジュレップソーダを初めて飲んだ時は衝撃でした」「再販されないかとずっと待ってます」といったコメントが寄せられ、いいねは1万3千を超えています。
話題になったことを受けて、髙瀬さんはこう話します。
「それぞれの商品が、お客様のひとりひとりの思い出になっていることを大変うれしく思っております。これからも台所に立つ人の、家族を想う気持ちから生まれるすべてを大切に、知恵や工夫にヒントをもらい、私たちのものづくりで、おいしさの可能性を広げるご提案をしていきたいと思っております」
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