ネットの話題
折る刃→OLHA→オルファ 定番カッターの巨大模型、なぜ作った?
いったい何のために作ったのかを取材しました
ネットの話題
いったい何のために作ったのかを取材しました
刃先をポキポキ折って最後まで使い切る「折る刃」式カッターナイフで知られるオルファ株式会社(大阪市)。その本社にある巨大模型がツイッターで紹介されて注目を集めました。いったい何のために作ったのかを取材しました。
創業者である岡田良男氏が世界で初めて「折る刃」式のカッターナイフを発明したのが1956年。
進駐軍の兵隊がかじっていた板チョコと路上の靴職人が使っていたガラスの破片からヒントを得て、切れ味が悪くなったらポキポキと折ることで何回も新しい刃先を使える仕組みを考えました。
全財産を投じて商品化に踏み切り、1967年に岡田工業を設立して社長に就任。
商品ブランドの英文字について、当初は「折る刃」にちなんで「OLHA」を検討しましたが、Hを発音しない国があるのでFに置き換えて「OLFA」とすることに。
1984年には、ブランド名に合わせて社名も「オルファ」となりました。
そんな会社にあるのが「折る刃式カッターナイフ」と「ロータリーカッター」の巨大模型です。
いずれも10数年前に制作されたもので、長さは約140cmで実物の約9倍もあります。
3月下旬、オルファの公式ツイッターアカウントが2つを並べてツイートすると話題に。
「どんだけ大きいんですか」「さすがに刃は本物じゃないですよね」といったコメントが寄せられ、いいねは4万8千を超えています。
制作した理由について、オルファの担当者はこう説明します。
「カッターナイフ売り場を示すために天井から吊り下げたり、展示会のブースを装飾したりといった目的で制作したものです。いずれも模型なので実際にカッターとして使用することはできません」
えっ...なんかデカいの増えてる...。 pic.twitter.com/4PImofyXWl
— オルファ【公式】 (@olfa_official) March 23, 2023
ロータリーカッターは、布地やフィルムなどの切りにくい素材のカットに適したカッター。
こちらもオルファの発明品で、模型のベースとなっている「セーフティロータリーカッターL型」は、丸い刃の反対側にある黒い持ち手部分を握ることで刃が出る設計になっています。
それもあって巨大模型では、折る刃式カッターナイフは刃が出ているのに対して、ロータリーカッターは刃を収納した状態になっているそうです。
「折る刃式カッターナイフの巨大模型は複数作られており、一部ホームセンターで現在でも吊り下げられています。対してロータリーカッターの方は展示会におけるブース装飾を目的とした1点ものです」
本社にあった折る刃式カッターナイフの巨大模型は、社内外のイベントで使用したことでキズや欠けが目立つようになったため、2023年に入ってから修理を実施。
ゴムの部分はマット仕上げに、それ以外はより量産品に近い黄色に再塗装し、手で触ってみても実物に近い質感を再現したそうです。
ツイートが話題になったことについては、こう話します。
「大きなカッターの模型にここまで反響があるとは思っていなかったので大変驚いております。この模型は展示会やイベントに持っていくことがありますので、ぜひその機会には実物を見に来てください!」
1/5枚