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「くるくる回しながら設置」はNG!突っ張り棒の正しい取り付け方
2月8日は「つっぱり棒の日」。製造する会社には、「いつの間にか落ちていた」といった取り付け方に関する悩みも寄せられるそうです。実は「くるくる回しながら設置する」は誤ったやり方だそうで……!? 正しい取り付け方を教わりました。
平安伸銅工業(本社・大阪市)は突っ張り棒のトップシェアメーカー。インテリアや収納に便利な製品を製造しています。
担当者によると、地域のイベントに出展した際や竹内香予子社長の講演会で、ユーザーと直接話す機会があったそうです。そのときに聞いたのは、「時間が経つとずれてくる」「落ちる」といった声。「多くの人が正しい取り付け方を知らない」と実感したそうです。
一方で、整理収納アドバイザーなど、片付けに詳しい人たちは役立つアイテムとして活用しているようでした。
一部の人にしかよさが伝わっていないのではもったいない。そう考えて、2019年からYouTubeやSNSで正しい取り付け方を伝えるようになりました。
突っ張り棒には、手軽に取り付けられる「バネ式」と、より重いものをかけるのに適した「ジャッキ式」の2種類があります。
教わったのは、パイプに内蔵されたバネを圧縮して、壁面に対する反発力で固定する「バネ式」の取り付け方。細い方のパイプを回すと棒が伸び縮みし、それで全体の長さを調整します。のれんなど軽いものをかけたり、仕切りとして使ったりするのに適したタイプです。
取り付けたい場所の幅より棒を少し短めにして、くるくる回して棒を伸ばしながら取り付けがちですが、これは間違ったやり方。中のバネが十分に圧縮されず、突っ張る力も弱くなってしまいます。
正しい付け方はー。
まず、細い方の棒を回して、取り付けたい場所の幅よりも数センチ長めに伸ばします。
次に、伸ばした方の端を取り付けたい場所の壁に当て、バネを押し縮めながら反対の端を押し込んで水平に取り付けます。
こうすれば、中のバネがしっかり縮み、元に戻ろうとする反発力を利用してきちんと棒が突っ張る、というわけです。
ホームページではジャッキ式の取り付け方も説明しています。また、同社が運営する「つっぱり棒研究所」のYouTubeチャンネルでは、実演動画を見ることができます。
設置の前に注意したいことも聞きました。
・突っ張り棒の耐荷重を確認する
・設置する場所の幅を測り、幅に対してある程度余裕のある長さの突っ張り棒を選ぶ。パイプは伸ばせば伸ばすほどたわみやすくなり、耐荷重が軽くなるので注意。
・下地のある壁に取り付けるなど、壁の強度にも気をつける
・凹凸のない壁を選ぶ
「つっぱり棒の日」は、平安伸銅工業の運営する「つっぱり棒研究所」が日本記念日協会に申請し、2021年に認定されたばかり。
平安伸銅工業の担当者は「突っ張り棒は、壁を傷つけずにせまいスペースを有効活用できる、便利なアイテム。正しく使って快適なくらしを送るのに役立てていただきたいです」と話しています。
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