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「汚ぇ泥」かと思ったら…想像の248倍すてきで脳がバグった切り絵
「最初は汚ぇ泥みたいだったのに....!!!」「想像の248倍くらい素敵でした!」――。そんな称賛の声を浴びた切り絵の紹介動画があります。作者に話を聞きました。
紹介動画を投稿したのは、切り絵作家の斉藤洋樹さん(29) @kiriehiro です。
「切り絵って光に透かすとめちゃくちゃ綺麗なんですよね」。そんな文言とともに14秒の動画を投稿したのは、今年7月のことです。
冒頭は、灰色が基調の一見すると地味な画面が映し出されます。ところが、人の手で持ち上げられ、光で透かしてみると――。
光を帯びて木々と水面が幻想的に浮かび上がる切り絵に、「まるで紙に魔法をかけたみたい!」「脳がバグりました」といった称賛の声が相次ぎました。動画は200万回以上再生され、「いいね」も10万件を超えています。
#第一回切り絵を光に透かす大会
— 切り絵作家 斉藤洋樹 -Hiroki Saito- (@kiriehiro) July 28, 2022
切り絵って光に透かすとめちゃくちゃ綺麗なんですよね pic.twitter.com/9BgbY2QOO4
作品のタイトルは、「君と蒼と。」。制作は2019年です。1日4時間〜14時間作業し、4ヶ月半ほどで仕上げたそうです。
光を透かす切り絵の場合、黒い色の紙を切って枠を作り、カラーセロハンで色づけするのが一般的な手順です。斉藤さんは、カラーセロハンを重ねることで繊細な色を表現しています。
斉藤さんは、この作品のこだわりについて「奥行きが出るように、部分的に黒を残したり、カッティングの際のサイズを変えたりしました」と話しています。
そんな斉藤さんですが、切り絵は独学で学んだそうです。
高校生のときに授業で基本は習ったものの、以降は作品を作り続けることで腕を磨いてきました。切り絵作家としての活動を始めたのは、2014年です。
8年間の飛躍を作品でみると、〝ビフォーアフター〟を感じます。
斉藤さんは、この8年間の飛躍について「色の使い方へのこだわり」を挙げます。
「初期の頃は1色しか使わなかったり、モノクロだったりする作品が多かったです。自分で絵の具で色を作って着色した紙を使い、背景も自分で描くようになり、表現の幅が広がったと思います」
「もちろんカッティングも格段にレベルが上がったと思います。昔切れなかった線も切れるようになりました」
斉藤さんの作品は、次の日程、会場で展示されます。
11/7- 11/20 コレド室町テラス2F 「誠品生活日本橋」(東京都中央区)
11/19-11/20 東京ビッグサイト「デザインフェスタvol.56」(東京都江東区)
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