ネットの話題
「博物館で飾られるべき」 3歳の息子に〝総柄刺繡〟の贈り物
「『母に遊ばれていたな』と思い返しつつ…」
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「『母に遊ばれていたな』と思い返しつつ…」
幼い頃からハンドメイドのものに囲まれて育った女性が、3歳の息子の誕生日に贈った、〝総柄刺繡〟の洋服をツイッターで公開すると、「愛がすごい」「匠の技」と多くのコメントが寄せられました。どのような思いで作ったのか、話を聞きました。
《息子のお誕生日服と親子お揃い服ができたよ〜!
模様は全部手刺繍です
約250時間費やしたので全世界の人に見てほしい気持ち…
総柄刺繍、スモッキング刺繍、花冠のレース編みのお花にこれからも元気に成長してねの願いとずっと大好きの気持ちを込めて
3歳おめでとう》
息子のお誕生日服と親子お揃い服ができたよ〜!✨
— ここあ☺︎ (@chou2_de_cocoa) September 18, 2022
模様は全部手刺繍です🪡💕
約250時間費やしたので全世界の人に見てほしい気持ち…😭
総柄刺繍、スモッキング刺繍、花冠のレース編みのお花にこれからも元気に成長してねの願いとずっと大好きの気持ちを込めて🙏
3歳おめでとう💕#chouchou_de_cocoa pic.twitter.com/SzQDp0TJNr
ここあさんがこうツイートすると、ツイッターのハンドメイド仲間たちからも、「博物館で飾られるべき」「息子くんへの愛や大切に想う気持ちがとてもとても伝わってきた」などのコメントが寄せられました。
ここあさんの手芸の源流は、幼い頃までさかのぼります。
「手芸が得意だった」という母は、ここあさんが小さい頃から、人形の洋服やビーズアクセサリーを作ってくれていました。
思い出深いのは、飼っていたハムスターをモチーフにしたお人形を作ってくれたこと。それに着せる服を縫ってくれたり、ハムスターの食べ物を紙粘土で作ってくれたり――。「宝物みたいに感じていました」
そんな環境で育ったここあさんもまた、「小さい頃からお裁縫箱と一緒にいる生活でした」。
幼稚園に通うくらいの年齢から、母親がそばについてくれているときには、糸と針を持って、ハギレに針を通してみたりしていたそう。
「初めてかたちになったのは小学生の頃だったかな。フェルトで小さな小物入れをつくりました」
その後、刺繡も始め、刺繡をほどこしたブックカバーを「気に入って使っていました」。
そんなここあさんは、大人になってからも手芸は好き。自分の服を縫ったり、レジンでアクセサリーを作ったりしていました。
結婚し、男の子が生まれて思ったのが「女の子に比べて男の子の服のバリエーションが少ない」ということ。それなら自分で作ってしまえと、生後半年頃から息子のための洋服作りも開始しました。
最初に刺繡を入れて作ったのは、水兵さんのセーラー服の上下のセット。草がメインの花柄の生地でしたが、鳥がかくれんぼしているような刺繡を入れました。
その後も、ハンドメイド作品作りは続け、これまで作った作品は「数え切れないくらい」。刺繡が入るような服は月に1着くらいのペースで作っています。
「子どもが小さいときはサイズアウトが早いのでつらいですが、基本的には手元に残し、あとはツイッターでできたハンドメイド仲間と作品交換をしたりして楽しんでいます」
日中は自宅保育をしているため、作品作りは基本、息子が寝てから。
寝かしつけを終わらせた午後10時ごろから4時間ほどが、ここあさんの作品作りの時間です。
好きな音楽を流しながら過ごす時間は、「自分の頭の中を整理する時間になっている」。
「四六時中子どもと一緒にいるので」、考え事のメインは子育てのことです。
「今日、あの場面で怒らずに違う言い方ができればよかった」「あの場面、かわいかったな。おもしろかったな」――。
ここあさんの息子は、来年、幼稚園に入園できる年齢になるため、現在は家庭保育中です。
家庭保育をする中で感じるのは、「全部自分の責任でやらないといけない」というプレッシャーです。「成長に合わせて保育できているのかなとか、他の子と比べてどうなんだろうとか、不安な気持ちになるときはあります。いまだとトイレトレーニングとかですかね」
ここあさんにとって、寝かしつけ後のハンドメイドの時間は、そんな気持ちを整理したり、いったん無心になったりできる、貴重な時間です。
「刺繡の時間があるから、がんばれているところもあります。子育ての時間をしっかり楽しみつつ、趣味の時間を楽しみに毎日がんばっている感じがあります」
ここあさんのハンドメイド作品を受け取ってくれる息子さんについては、「(ここあさんの作品を)着てくれる間は楽しませてもらいたい」と笑います。「息子が大きくなって、写真を見返したときに『母に遊ばれていたな』と思いつつも、大事にされていたことが伝わってくれればいいなと思います」
「大事にされていたことが伝われば、息子の人生の中で、表には出てこない『自信』につながるはず。それが息子のベースになってくれたらうれしいです」
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