ネットの話題
えっ?「南アルプスの天然水」だと思ってた… 実は北アルプスも存在
現在は「南アルプスの天然水」という商品は存在しません
ネットの話題
現在は「南アルプスの天然水」という商品は存在しません
サントリーのミネラルウォーターといえば、「南アルプスの天然水」と答える人も多いのではないでしょうか。実は2年前に「サントリー天然水」に統一されたため、現在は「南アルプスの天然水」という商品は存在しません。一方で、新たに「北アルプス」もラインナップに追加されているようです。
サントリー食品インターナショナルによると、サントリーがミネラルウォーター事業を始めたのは1970年。
当初は業務用の瓶入りミネラルウォーターで、きっかけは「ウイスキー」だったそうです。
創業者の鳥井信治郎氏が日本初の本格国産ウイスキーの製造に取り組むにあたって、良質な水源と自然環境を探すことに。
大阪の山崎蒸溜所に続いて、山梨に白州蒸溜所を作ったことで、南アルプスの水と出会いました。
1991年、一般消費者向けに発売されたのが「南アルプスの天然水」でした。
その後、南アルプス以外の水源でも生産を開始。
2003年に「阿蘇の天然水」、2008年に「奥大山の天然水」の販売が始まりました。
2020年11月から、3つの商品を「サントリー天然水」として統一し、それぞれの水源を明記する形に。
名称統一の理由について、ブランド開発事業部天然水グループの平川青澄さんはこう説明します。
「ミネラルウォーター市場が大きく伸長していることを背景に、『総供給量不足』と『エリアごとの供給格差』を課題を解決するためです」
物流体制を見直し、水源ごとに発売エリアを固定していた方式を変更。
時期によっては東京でも「奥大山」や「阿蘇」を販売するようになったそうです。
かつての商品名が「南アルプス」だったこともあり、ネットの反応などを見ると今でも「南アルプス」だと思って、他の水源の商品を飲んでいる人も。
2021年からは長野県大町市の工場が稼働し、「北アルプス」が追加になったことで違和感を感じて、気づいた人もいるようです。
現在ラインナップされている4つの水源の商品については、一見するとラベルも同じように見えます。
ところが見比べてみると、描かれている山や植物が異なっています。
また当然ですが、味わいについても口当たりやのどごしが違います。
くみ上げられた天然水はタンクへと貯められ、濾過(ろか)や熱による殺菌をしてからボトリング。
この間、一切空気に触れることはないそうです。
「天然水は、およそ20年以上という長い長い歳月がかかってようやく育まれるものです。良い水がなければ、ビールも、清涼飲料も、ウイスキーも、なにひとつつくることはできません。特に『地下水』は、サントリーという会社の生命線です」
◇
「北アルプス」を生産している北アルプス信濃の森工場(長野県大町市)では、5月14日に一般向けの体験型施設がオープン。工場見学ツアーなどの詳細はこちらから。
1/8枚