マンガ
子連れでカフェ、2歳児が突然!「怒られる…」母の心配を裏切る結末
〝神対応〟に称賛と励ましの声
母親と一緒にカフェを訪れた、小さな男の子。自分のジュースを飲み終えた後、突拍子もない行動を取り始めて……。焦る母親の前で起こった、まさかの「事件」を取り上げた漫画に、ツイッター上で絶賛の声が集まっています。作者の女性に話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)
「久々のカフェでのハプニング」。今月10日、そんな文言と共に、1ページの漫画がツイートされました。
「じんごじゅーちゅ(リンゴジュース)でてこない」。カフェのテラス席で、手もとの飲み物を吸いきった、小さな男の子が話します。
同席した母親は「全部飲んだ?」「そしたら空っぽだなぁ」。その反応を見た男の子は突然、くるりと後ろを振り返ります。
そして開口一番、「からっぽになっちゃったの~!」。何と、近くの席でくつろいでいた老紳士に、いきなり話しかけてしまったのです。
思いも寄らない行動に、焦る母親。すぐにマスクを付け直し謝罪しました。「怒られる……」。冷や汗をかきながら、相手の言葉を待ちます。
ところが、事態は意外な結末をたどりました。老紳士が、おもむろに財布を取り出し、こう言ったのです。
「おかわり要るか?」
「可愛く優しい世界」「私もジュースをおごりたくなった」「こういうおじいさんになりたい」。漫画には称賛のコメントが相次ぎ、22日時点で10万超の「いいね」がつきました。
今回の作品を描いたのは、るしこさん(@39baby_com)です。2歳の長男と暮らし、育児がテーマの漫画を、スマホ用漫画サイト・よもんがで連載しています。
カフェでの一件が起きたのは、10月の終わりごろ。買い物帰りに、長男と休憩していたときのことでした。
「先にジュースを飲み終わった息子が、『なぜ(カップから)出てこないのか』と聞くので、『全部飲んだから空っぽになったんだよ』と伝えました。後ろの席に座る男性に話しかけたのは、自分の発見を共有したかったからだろうと思います」
男性は60代後半~70代くらいの見た目で、きちんとした身なりをし、難しい顔で新聞を読んでいたといいます。全く面識がなく、子ども好きかも分からない――。先が読めない状況に、るしこさんは不安を募らせました。
「それだけに、男性の対応はとてもうれしかったです」。長男と「ジュースは一杯まで」と約束していることもあり、るしこさんは申し出を遠慮しました。その後も男性は、長男に「かわいいね」と声をかけてくれたそうです。
これまでるしこさんは、新型コロナウイルスの流行を機に一変した、家庭生活についても描いてきました。
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感染対策のため外出しづらくなり、幼いわが子にしてあげられることが減ってしまった……。長らく、そんな罪悪感を抱いてきたといいます。
他人と触れ合う機会が少ないためか、人見知りする場面も多かったという長男。だからこそ大人たちの優しい態度が、周囲の人々への興味を引き出してくれたことを、喜ばしく思っています。
「とはいえ相手がいつも子供好きな人とは限りません。それにコミュニケーションのきっかけをつくるなら挨拶からの方が良い。長男には『急にお話したらみんなビックリしちゃうから、まずこんにちはのご挨拶ができるといいね』と話しました」
「そして2歳児の中で、ようやく他人への興味が出てきたのに、行動を制止してしまうのも違うなあと。親としては、取りあえず(長男が声をかけた人々に)毎回謝って回っています……(笑)」
また読者から、好意的な反応が続々と届いた点について、るしこさんは次のように語りました。
「こんなに拡散されると思っていなくて驚いています。特に上の世代の方からの共感の声が多く、”謝らなくていいのよ”と、私を励ましてくださる方もいらっしゃいました」
「私も将来、子育てから離れたとき、渦中にいるお母さんやお子さんに、こんな風に優しくできたら……と思いました」
【関連リンク】るしこさんの連載漫画(よもんが)
久々のカフェでハプニング pic.twitter.com/6FuMR3Xv5k
— るしこ (@39baby_com) November 10, 2021
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