ネットの話題
きのこ+たけのこ=「たきのこの山里」 人気争いに終止符を打つ作品
「きのこの山」と「たけのこの里」が合体したから「たきのこの山里」です。
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「きのこの山」と「たけのこの里」が合体したから「たきのこの山里」です。
「きのこの山」と「たけのこの里」が合体したから「たきのこの山里」です――。そんなパロディー作品がツイッター上で注目を集めています。高知在住の元教師が過去に制作したもので、繰り返し話題になっています。作者に話を聞きました。
明治が販売しているロングセラー菓子「きのこの山」「たけのこの里」。
それぞれに根強いファンがいて、人気投票も実施されています。
パロディー作品「たきのこの山里」では、きのこ・たけのこが一つずつペアになって左右に並んでいます。
いずれも本物のお菓子ではなく、粘土で再現したものです。
パッケージ箱も制作されていて、それぞれのフォントやイラストを交互に使いながら一体感を演出。
本家が「明治」なのに対して、メーカー名を「昭和」とするなど、細部までこだわっています。
制作にあたっては「どちらのファンも仲良くしてほしい」という思いが込められているそうです。
8月下旬に、たきのこの山里の画像がツイッターで紹介されて拡散。いいねは33万を超えています。
きのこ派、たけのこ派それぞれの意見が交わされ、かつて販売されていた「すぎのこ村」を紹介する人もいました。
作者は、高知県在住の元教師・橋村政海さん(61)。
今年3月末で定年退職するまで、教壇に立ちながら漫画やイラスト、パラパラアニメ、粘土細工など幅広いジャンルの作品を個人で発表してきました。
パロディー作品は、たきのこの山里以外にも多数あります。
長さが通常品の5倍ほどある「たけのこの里ロング」や、本物のタケノコをチョコでコーティングした「たけのこの里ジャンボ」。
毒キノコの「べにてんぐたけの山」、オリジナルの「えりんぎの丘」などです。
話題になったたきのこの山里は、いったん2013年に作ったものを5年後にリニューアル。
「当初は、たけのこの下にきのこのクラッカーをくっつけたものだったので、『たけのこが上にあるので、たけのこの方が偉い』といったコメントが寄せられました。そこで、どうしたらもっと仲良く見えるのかとリニューアルしたんです」
年月が経ってもツイッター上で定期的に話題になるたきのこの山里。
橋村さん自身が投稿したわけではなく、見ず知らずの人がアップすることばかりです。
ツイッターのプロフィールに「画像の保存や送信などもOKです(悪用は不可ですw)」と書いてあることも影響しているようです。
「私としてはネット上に種をまいている感覚です。画像をアップした時に反応が薄くても、しばらくして誰かが投稿して芽を出したり、掘り当ててもらったり。そうして、たくさんの人に見ていただけるのはうれしいです」
今回も橋村さんのツイッターにたどり着いてフォローしてくれた人が400人ほどいたそうです。
教師時代、生徒たちにこう言い続けてきました。
「大事なのは楽しかったかどうか。楽しければ上手になる。たとえ好きなことを仕事にしなくても、生活の中で役立つことはきっとあるよ」
自ら体現してきた橋村さん。引退した今、これからどんな活動に力を入れていこうかと思案しながら、のんびり暮らしているそうです。
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