新型コロナウイルスの感染拡大以降、ソーシャルディスタンスの浸透はお笑い芸人の働き方も大きく変えました。さらば青春の光の森田哲矢さん(38)は「ついにパソコンを買いました」。7月2日には、テレビ東京のオンラインイベント「無観客フェス」に出演する森田さんに、リモート生活で感じたことを聞きました。
――外出自粛の期間中、仕事に変化はありましたか?
本当にもう、パソコンを買うぐらい、リモートの仕事が増えましたね。何なら、この取材もリモートじゃないですか。
――パソコンは持っていなかったんですか?
持ってなかったです。だから仕事はテレビ局から送られてくる機材を使ってとか、自分の携帯で対応することも多かったですね。
機材が送られてくる場合は、それをコンビニに持って行って送り返すのが結構大変なんですよ。だからもう「買ってまうか」って2週間ぐらい前に買いました。この2週間だけでも、10回以上は使っていると思います。
――パソコン選びのポイントは?
僕はあの……Macなら何でもいいっていう……。
――機能はともかく
はい。機器に強くないのに、そこに対する思いはやっぱりあるので。「クリエイターはMacでしょ」っていう。正直リモート以外使ってないっすけど……。
僕はiPhoneなんで、何となくMacかなーっていうのはいいと思うんですけど、相方の東ブクロは別にiPhoneでもないのに、「PCはMac」って感じでしたからね。
だけどリモート以外では使ってないですね。まったくその……Macでやるべき作業は何一つやっていないです(笑)。
――リモートと現場に行く仕事の割合は今どれくらいですか?
だいぶ、現場へ行く割合は増えてきましたけど。それでも、打ち合わせはほぼリモートになったので。それは楽ですね。
――楽になりましたか?
直前まで自分の時間があるのがいいですね。この取材も会ってするとなると、移動で時間が取られるので。
――会う必要がある仕事とない仕事のすみ分けができてきた?
打ち合わせはもう、リモートでいいんじゃないかなって思いますね。会ってしないといけない打ち合わせ、僕らのネタ作りとかはそうだと思うんですけど、番組の趣旨や説明を聞くのはリモートでも成立する感じはしますね。
さらば青春の光が出演する『テレ東無観客フェス2020』は、テレビ東京のプロデューサー・ディレクターが9日間入れ替わりで企画するイベントです。2人の出演は7月2日の「いきなり『冠』ツクル!」と題した企画で、チケットを購入した観客も事前のリモート会議から参加。一緒にテレビ放送を目指す「番組風動画」を作ります。番組側は「テレビ番組って『作る』ことも面白い。その過程を観客のみなさんと体験できたら」と話します。
――コロナ禍で生まれた試みの一つだと思いますが、森田さんの意気込みは
これもリモートで話を聞いて。まずはイベントですけど、放送も目指すということで。色々企画を出しましたけど、テレビで最大限面白いことしたいですね。その中で一般の人の意見は参考になるものも多いやろうから、楽しみですね。
ーー一般の人が参加する良さはどこにありますか?
純粋に、僕らが考えていなかった提案をしてくれるなっていうのがありますね。テレビ東京で『今日からやる会議』という番組をやっているんですけど、そこに大学生が参加してくれたことがあるんですよ。テレビ局に就職したいっていう子やったんで、むちゃむちゃ考えてきてくれて。「あっ、確かにその辺考えてなかったな」という企画もありました。採用にはならなかったですけど、僕らの固定観念というか、枠にない発想がくるのが楽しみですね。
――リモートでは会員制の配信もやってますよね
そうですね。これもコロナがなかったら本当になかったもんやし。ゲストを迎えて毎週やっているんですけど、劇場借りてお客さん呼んでだったら大変じゃないですか。
ゲストの方も基本先輩で、普段そこまでがっつり話さない人たちとしゃべっています。くだらない話から、たまには真面目な話も。それをお客さんも一緒に飲みながら見てもらっている感覚ですね。お客さんもリモートだと楽っていうのはありますよね。
ーー徐々に日常が戻っていくなかで、今後の活動は
こっから第2波がくるのかとか、どうなるか分からないですけど、僕らは個人事務所なんでフットワーク軽く活動ができる。その動きやすさは変わらずにいきたいですね。
あとはやっぱり、ネタがやりたいですね。舞台でお客さんを入れて。コロナでまさか、テレビよりもライブが一番できへんとはって感じなんで。第2波を想定して、それでもできるイベントってなると色々考えることはあるんですけど、僕らの一番の強みはネタだと思っているので、ネタはやりたいですね。