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参院選投開票日は一斉休業します パタゴニア直営店の取り組みが話題
パタゴニア日本支社の直営店全店が、今月21日の参院選投開票日に一斉休業します。
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パタゴニア日本支社の直営店全店が、今月21日の参院選投開票日に一斉休業します。
アウトドア用品で知られる「パタゴニア」。その日本支社の直営店全店が、今月21日の参院選投開票日に一斉休業します。「家族や友人、大切な人たちと語り合い、投票に行く従業員のため」と話す担当者に聞きました。
今月21日の参院選投開票日に、直営22店舗の一斉休業を発表したパタゴニア日本支社。
特設ページには、パタゴニア創業者のイヴォン・シュイナードさんのこんなメッセージが記されています。
「僕らには自然世界を破滅させるか、あるいは僕らの住処であるこの美しい青い惑星を救うかの可能性がある」
創業者メッセージに続いて、参院選での投票を呼びかける文章も記されています。
「僕らがそのような行動を、いま、取らなければ、そして人類のために意義のある問題に懸命な一票を投じなければ、子供たちの将来とその他の野生について気にかけない誰かの思うつぼなのだ」
僕らには自然世界を壊滅させるか、
— パタゴニア (@PatagoniaJP) 2019年7月3日
あるいは僕らの住処である
この美しい青い惑星を救うかの
可能性がある。
- イヴォン・シュイナード#私たちの地球のために投票しよう
第25回参議院議員通常選挙https://t.co/kSnDTnneld
パタゴニアでは、地球のために投票することを推奨するキャンペーン「Vote Our Planet 私たちの地球のために投票しよう」を実施。
投開票日の一斉休業だけでなく、公式ウェブサイトやSNSでの情報発信、ステッカーの配布、パタゴニアストアで自由に対話する「ローカル選挙カフェ」も開催します。
ローカル選挙カフェは、2016年参院選と2017年衆院選でも実施。地域や暮らし、社会問題の気になることなどを、カフェのように気軽に話すことができる参加者対話型のトークイベントで、各店舗が独自に開催しているそうです。
なぜ投開票日に一斉休業することになったのか? パタゴニア日本支社の環境・社会部門シニアディレクター、佐藤潤一さんはこう説明します。
「家族や友人、大切な人たちと語り合い、投票に行くパタゴニア従業員のために決定しました」
決定までの議論の中では、「お客さまに事前にどう告知するか」といった意見は出たそうですが、売り上げ減を心配する声などは上がらなかったそうです。
社是である「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に沿った行動として、異論なく実施することが決まったといいます。
「休むと決めることで、語り合うきっかけが生まれることが重要だと考えました。そして、私たちの思いがお客さまにも伝わるのではないかと」
これまでも環境保護活動に取り組んできたパタゴニア。
衣服を長く大切に着てもらうために修理を推進したり、日本支社では2020年までにオフィスや店舗で使用する量の電力を再生可能エネルギー100%でまかなう計画を立てたり。
2016年には、米国の年末商戦の始まりとなる「ブラックフライデー」で寄付企画を実施。事前に世界中の直営店とオンラインストアの当日の売り上げの100%を寄付すると公表して、1000万ドルを売り上げたこともあります。
#私たちの地球のために投票しよう
— パタゴニア (@PatagoniaJP) 2019年7月8日
政治を語ることは、私たちの将来や夢を語ること、そして地球の未来を語ることと同じです。なぜなら私たち人間は、健全な地球がなければ生きられないから。それは私たち全員にとって同じです。#地球に投票するということの意味
#パタゴニア #voteourplanet pic.twitter.com/fHPEa4m26l
今回のVote Our Planetは、国内で18歳選挙権が導入されて以降、若年層の投票率が低いことを懸念した取り組みでもあるそうです。
「ここ数年でパタゴニアは若い世代の方々からも選んでいただけるブランドになりました。だからこそアクションを起こそうと、ローカル選挙カフェなども実施しています」と佐藤さん。
キャンペーンが話題になったことについては、こう話します。
「予想をはるかに上回る反響に驚いています。いろんな人や企業が自由に話し合える雰囲気づくりに貢献していきたいと思います」
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