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母親が「教祖」になる恐怖…石田ひかり、元ギャルモデルと育児を語る
ギャルママモデルを経て、3児の母になった日菜あこさんと、中学生の2人娘を育てる俳優・石田ひかりさん。ともに「ワンオペ」育児を経験しました。モヤモヤとした思いを抱きながら、周囲にSOSが出せない母親を、どう笑顔にできるのか? 母親が「教祖」になる瞬間と恐怖。ママ友とのちょうどいい距離感。仕事をしながら子育てをする2人が、本音で語り合いました。(編集・構成=withnews編集部・神戸郁人)
◆日菜あこさん
1984年、福岡県出身。ギャルママ向けファッション雑誌「I LOVE mama」(休刊)で、2009~14年に専属モデルを務めた。現在は「心育児研究家」として講演などを行う。
そんな経験から、孤立しがちな若い母親を対象に、育児について学べるセミナーを開催したそうです。どうやら、ちょっと変わった趣向なようで……。
石田さん
日菜さん
ママ高は昨年9月~同年末まで、毎月1回開かれ、26~36歳の10人が参加しました。講義以外にも、観光地へ遠足に行ったり、子育ての悩みを共有できる場を設けたりしたそうです。
それにしても、なぜ制服を着るのでしょうか?実は、深い理由があるといいます。
日菜さん
日菜さん
日菜さん
参加者の中には、10代や20代前半で子どもを授かり、年相応の楽しみを経験出来なかったという人も。そこで日菜さんは「制服を着ることで、ママではない自分を解放して欲しい」と考えたのだそうです。
石田さん
日菜さん
日菜さん
月に一度の集まりで元気になれるなら、人の手を借りたっていい――。日菜さんが、ママ高で伝えてきたことです。どんどん服装がおしゃれになるなど、目に見えて明るさを取り戻すお母さんも多かったといいます。
日菜さんの言葉に触発され、石田さんも自身の育児体験を語り出します。
石田さん
石田さん
石田さん
一方の日菜さん。夫と育児に関する考え方が異なり、やはり1人で子どもと向き合う時間を、多く過ごしていました。モデル時代は3人の子どもと、地元の福岡から上京し、撮影に臨んだといいます。
日菜さん
日菜さん
石田さん
石田さん
日菜さん
ともに「ワンオペ」状態の育児を経験した2人。行き詰まった時に救いとなったのは、「ママ友」の存在だと口をそろえます。
石田さんは、娘たちが幼稚園に通っていた頃、よくママ友の手を借りていました。
仕事で家を空けている間、園への送り迎えを頼んだり、一緒に遊んでもらったり。他のお母さんたちと触れあう機会にもなり、心身両面で助けられたそうです。
石田さん
石田さん
日菜さん
日菜さん
日菜さん
日菜さん
日々言葉を交わす人、限られた時間しか会わない人。それぞれの立場に応じて、打ち明けられることがあります。選択肢があることで、お母さんの気持ちは楽になるのでしょう。
対談終盤、話題は育児の方法論に。日菜さんは「心でする育児」というスタンスを大事にしている、と語りました。
日菜さん
日菜さん
石田さん
石田さん
日菜さん
日菜さん
石田さん
日菜さん
日菜さん
石田さん
日菜さん
育児中のお母さんが置かれる状況は、生やさしいものではありません。一人でわが子と向き合う中で追い込まれ、虐待につながるなど、悲しいニュースもあふれています。
2人の会話には、お母さん自身の暮らしに役立つヒントが詰まっていると感じました。同時に、当事者たちを取り囲む人々の眼差しこそが変わっていくべきとも思います。
早い段階で親となったり、人混みで乳飲み子を抱えていたりする男女に、たくさんの温かい手が差し伸べられる。そんな社会でこそ、安心して命をつなぐことが出来るのではないでしょうか。
子育ての負担や喜びを、多くの人々と分かち合う環境をつくるには、何が必要か。私自身、しっかり考えたいと思わせてくれる対談でした。
(神戸郁人)
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