連載
#7 コミチ漫画コラボ
「ハロウィンしたいけど、恥ずかしい」素直じゃない中学生描くマンガ
「ハロウィンに何しますか?」
その問いに、2人の女の子は「興味ないです」と口をそろえます。
「コスチューム? ないない 恥ずかしーですよー」
「パリピ死ね」
ハロウィンは、自分たちとは住む世界が違う人のイベントだと言い聞かせているようです。
でも、本当は……。
作者のワダシノブさんは、11歳の娘さんを見て世代ごとのハロウィンの受け止めを考えたそうです。
「中学生のハロウィンというのをイメージして描きました。ハロウィンって、幼稚園は『仮装ができるから楽しい』、中学生になると『仮装が恥ずかしい』、高校生終わりから大学生くらいは『楽しい!』となるよなと娘を見ながら思いました」
「10代の初めのうちって、自分たちだけで行けるところもできることも限られています。自意識が邪魔をして、やりたいこととか楽しいこととかを素直に表現できないけど、したい。でも、そのやりたい気持ちを大切にして楽しんで欲しいなぁと思って描きました」
ワダさん自身、中学生の頃は素直に表現できないときもありました。「着たい服とかちょっとしたお化粧品が欲しくても、恥ずかしくて親に言えなかったりしましたね。高校に入って変わりましたが」と話します。
コルクBooksのサイトでは、クリエイター同士の活発な交流があります。ワダさんは、マンガを読んだクリエイター仲間からのアドバイスや感想を受け、ネーム段階から3回も描き直してくれました。
作品を投稿するときに、「中学生くらいって、やってみたい気持ちと恥ずかしさでしたね。しかも、仮装して行くとも田舎にはないしな。。」とコメントを添えていたワダさん。いまはイタリアで暮らしていますが、広島県の出身です。
「今は住んでいないのでよくわかりませんが、地方都市って仮装して子どもが行けるところってショッピングセンターか英語教室くらいしか知りません。あとは、どこかのお家に集まってパーティーするとかなのかな。渋谷とか異世界ですね」
もうすぐハロウィンです。
ワダさんが住むイタリアでも、ショッピングモールでは「ハロウィン推し」。学校の先生によっては、工作をすることもあるそうです。
これまでのハロウィンは、娘さんを連れて近所の商店街を回っていたというワダさん。
今年のハロウィンの過ごし方を聞くと、次のように答えてくれました。「ダサい服を着る会を友達の家でできないかなぁと思っています」
ワダシノブ
イラストレーター。広島県出身、広島市立大学卒。イタリアで暮らしています。
Twitter:@shinoburun
Instagram:shino.img
note:https://note.mu/shinobuwada
ポートフォリオ:https://shinobuwada.myportfolio.com/
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