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ロケとMC、2時間オードリー春日 「深夜かと」本人も驚く異色番組

ヘリコプターで山奥に住む人たちの夢をかなえるオードリー春日俊彰さん。ロケとMCは全て春日さん=テレビ東京提供
ヘリコプターで山奥に住む人たちの夢をかなえるオードリー春日俊彰さん。ロケとMCは全て春日さん=テレビ東京提供

目次

 ロケもMCも2時間すべて春日ーー。テレビ東京が9日夜のゴールデン帯に、ほぼ、オードリー春日俊彰さんだけの2時間番組を放送します。ヘリコプターで山奥に住む人たちの願いをかなえる内容ですが、旬のタレントは起用せず、相方の若林正恭さんに代わって総合司会も。「春日一本なんて、深夜番組かと思いましたよ」と春日さん自身も驚く、異色の番組です。

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「深夜番組かと……」と驚きを語った春日さん=神戸郁人撮影
「深夜番組かと……」と驚きを語った春日さん=神戸郁人撮影

「西部警察ばり」のスケール

 番組は日曜ビッグバラエティ「空から村人発見!パシれ!秘境ヘリコプター」。人里離れた集落に住んでいる人たちの願いごとを、ヘリコプターでやってきた春日さんがかなえる「御用聞きバラエティー」です。

 手がけるのは、「家、ついて行ってイイですか?」などの演出・プロデューサーでもある、高橋弘樹プロデューサー。「空撮番組で山奥の集落を撮っていた時期があり、『なぜこんな所に人が住んでいるんだろう』と思ったのが原点です。そんな『秘境』のような場所にいる人たちは、どんな不便さを抱えているのか。裏を返せば、どんな『夢』があるのか、というのが知りたくて企画しました」と高橋プロデューサーは話します。

高橋弘樹プロデューサー
高橋弘樹プロデューサー

 国内外問わず、数多くのロケを経験している春日さんもヘリコプターは初めて。「西部警察ばり」とスケールの大きさを表現し、MCについても「どのテレビ局が春日にオファーを出すのか、ずっと見ていた」と自信たっぷりに語った春日さん。番組に関わった安田幸平ディレクターにも同席してもらい、話を聞きました。

ヘリの扉開けて呼びかけ

――番組で印象に残っているのは

春日 「そうですねえ。私もTVウォッチャーとして、長年テレビを見ていますけど、2時間まるまる、ヘリコプターを使った番組を作るなんて、『西部警察』以来じゃないですか? 扉も開けましたし」

――扉?

春日 「ヘリコプターの。春日が来ることは伏せていますが、企画は伝えているので、集落に着いたら春日が空から呼びかけるんですよね」

 「でもヘリって、窓がないから、扉を開けないとダメで。命綱をつけて安全対策をした上ですけど、トラメガ(トランジスタ・メガホン)を手に身を乗り出して『用事がある人は手を振ってください』って探しました」
ヘリコプターからトラメガで呼びかける春日さん=テレビ東京提供
ヘリコプターからトラメガで呼びかける春日さん=テレビ東京提供

春日一本なんて

――話を聞いた時はむちゃだと思いませんでした?

春日 「『面白いな』と思いましたね。そういうことができたのは、今まで渡哲也さんぐらい。並んだと言ったら変ですけど、春日か大門(渡さん演じた大門刑事)かみたいな話じゃないですか。向こうは銃・ライフル、こっちは平和的なトラメガ。持っているものは違いますけど」

 「そういった意味じゃスケールでかいし、見たことない映像になっていますね」

――見たことない映像というのは

春日 「単純に上空から見る東京。埼玉や山梨の山奥にも行ったので、『こんな場所に家があるんだ』というのも、珍しいですよね」

 「あと何より、見たことがない映像といったら、VTRが数本あるんですけど、そのロケが全部春日」

 「普通なら、幅広くキャスティングするじゃないですか。『ひょっこりはん』のような勢いのある芸人から、SKEの須田(亜香里)君のような女性タレント、年配だったら山村紅葉さんとか。それに私ぐらいの芸人がロケをやると思うんですけど、春日一本でいくなんて。スタジオも、春日の総合司会だっていうので、深夜番組かと思いましたよ
番組のロケはすべて春日さんが出演=テレビ東京提供
番組のロケはすべて春日さんが出演=テレビ東京提供

めいっ子がいて助かった

――それが、日曜のゴールデン番組だと

春日 「マネジャーに問い合わせました。『それ何、深夜の番組?』って。そうしたら、『いやいや違いますよ。ゴールデンタイムです』って返ってきて。スペシャル番組を作るいい枠じゃないですか。こんな企画をやるなんて、変わってるなと思って」

 「で、打ち合わせの時に、演出の方(高橋プロデューサー)にお会いしたら、その人がテレ東の人いわく『テレ東の中でも、トップクラスのやばい人』だと。『家、ついて行ってイイですか?』といった変わった番組を作っているので、『だからか』と妙に納得しましたね」

――安田さんから見て、春日さんの魅力は

安田D 「すごいなと思ったのが、初めてのヘリで怖いはずなのに、扉を開けてトラメガで叫ぶという、明らかにおかしな制作発注を虎視眈々とやっていて。日を増すごとに、どんどん積極的に叫んでいたのはすごかったです」

 「お父さん的な一面もありましたね。初めて映画館に行く7歳の女の子のロケに同行したのですが、館内入場でチケットを切る時に春日さんが女の子を誘導したり、お土産を一緒に買ってあげたりと、春日さんから父性を感じました」

春日 「私にも同い年ぐらいのめいっ子がいて、その経験があるので、助かりました。妹にも礼を言いたいですね」
「映画館で映画を見たい」という7歳の女の子の夢をかなえる春日さん=テレビ東京提供
「映画館で映画を見たい」という7歳の女の子の夢をかなえる春日さん=テレビ東京提供

「どこの局がMCやらせるか、ずっと見てた」

――今回は総合司会も春日さん。最初に聞いた時はどう思いましたか

春日 「やっぱり、驚きはありましたね。そう言ってくるテレビ局が今までなかったので。だから、ここ何年かずっと見てたんですよね。5年ぐらい」

――何をですか

春日 「どこの局が春日にメインMCをやらせるのかなって。1(NHK)なのか2(Eテレ)なのか4(日テレ)なのか……テレ玉(テレビ埼玉)やMX(TOKYO MX)なのか。どこが名乗りを上げるのか、見てたんですよ。そうしたら、やっぱり7(テレ東)だったんですよね」

安田D 「やっぱり(笑)」

春日 「だから、ここからは後乗りですよね。ゆくゆく私が朝、昼、夕のどこかで帯番組をやったとしても、この番組が最初。テレビ東京は誇りに思った方がいいです」
MC起用について「テレビ東京は誇りに思った方がいいです」
MC起用について「テレビ東京は誇りに思った方がいいです」

若林さんは「ゲスト」

――若林さんはどういった立場なんですか

春日 「あー、ゲスト。ゲストコメンテーターです」

――資料にはMCとなっていますが

春日 「それは、若林君に気をつかっているんでしょう。MCって書かないと『おかしいだろ』って、キレちゃうかもしれないですから。昔の俳優さんみたいなところありますからね。MCと書いたのはスタッフさんの判断だと思いますが、ゲストですね。田中美佐子さんと同じく」

――同じですか

春日 「もちろん、もちろん。私がコメントを振っていますから。VTRを見終わった後で『いかがでしたか、田中さん』とか、『若林君はどうですか』とか。やっていますから」

安田D 「V振りされてましたね」

春日 「総合司会ですから。感想を聞いて、まとめて、次のVと。若林君にとっても、盗むものはあったと思いますよ。MCとして今後、さらにMCとしてさらに伸びるんじゃないんですか」
田中美佐子さん(左)をゲストに迎え、総合司会としてスタジオの進行も担当した春日さん(右)=テレビ東京
田中美佐子さん(左)をゲストに迎え、総合司会としてスタジオの進行も担当した春日さん(右)=テレビ東京

MC力、隠して……た?

――ただやっぱり、視聴者としては「春日さんにMCができるの?」と不安なのですが

春日 「当然の反応だと思いますよ。だって隠してきたから

 「そういった意味じゃ、今までの私のプロモーション、働きというのは成功を収めていますよね。可能不可能じゃなくて、やらないという選択をしていましたから」

 「なので春日のMCは、驚きを覚えるわけじゃないですか。そこをずっと、見てたんですよね。どこの局がこのカードを切るんだと。『切ったら、返りでかいぜ』って思ってたんです」

 「スッキリの加藤(浩次)さんも驚いたじゃないですか。春日もそうで、『こんなにおいしい実がなっているのに、誰がもぐのよ』と思っていたらこの番組だった。これからはテレビ東京をひいきにしていきますよ。あんまりTBSでする話じゃないですけど(インタビューはTBSの番組収録後に行われた)」

――安田さんから見て、春日さんのMCはどうでしたか

安田D 「どう……。うーん、どう……」

――何か言いづらそうですが





















安田D 最初のタイトルコールをいきなり嚙んだんですよ(笑)
春日 「…………」
「いきなり嚙んだんですよ」と語る安田ディレクター(左)と無言になる春日さん
「いきなり嚙んだんですよ」と語る安田ディレクター(左)と無言になる春日さん
春日 「まあまあ。ここで言うのは野暮ですから、言いませんでしたけどね」

――ガチガチじゃないですか

春日 「正直その、カンペで決められたことを言う技術はまだ、追いついていなかった。でもそれは経験の話なので、少し経ったら、笑い話になっていますよ。『いきなりタイトルコールで嚙んでたなー』『そんなこともありましたねー』って」

 「今回はVTRを見てもらいたい番組なので、スタジオはちょっとでいいというか。すごいスタジオの回し(進行)というのは、次にトーク番組をやった時にでも見せましょう」

 「それよりも、ロケの映像を見てもらいたいですね。たっぷり使われていて、一つひとつに物語がある。依頼してくれた人も不便な場所に住んでいるからこそ、かなえたいことに強い思い入れがある。そこを、どうしたって主役になってしまう春日が、しっかりサポートしているので、ぜひ楽しんで見てもらいたいですね」
「やっぱりVTRを見て欲しい」と話した春日さん
「やっぱりVTRを見て欲しい」と話した春日さん

 春日さんが出演する日曜ビッグバラエティ「空から村人発見!パシれ秘境ヘリコプター」は9月9日(日) 19時54分~21時54分、テレビ東京系で放送予定。

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