連載
#10 ネットの話題フカボリ
スマホ充電、このケーブルで? エレコム「入社2年目の社員が発案」
Lightningケーブルのコネクタ部分を保護する商品が注目を集めています。
iPhoneの充電などでおなじみのLightningケーブル。そのコネクタ部分を保護する商品がエレコムから発表され、ネット上で注目を集めています。商品をかぶせることで、見た目が「D-Sub」や「ビデオケーブル」といったパソコンやテレビでおなじみのケーブルに変身する仕組みです。取材してみると、発案したのは入社2年目の社員でした。
今月17日にエレコムが発表したケーブルアクセサリ。3シリーズ計22アイテムがありますが、注目を集めたのは「P-APLTDCNシリーズ」です。
商品をLigtningケーブルにかぶせることで、「コンセントプラグ」「D-Subケーブル」「ビデオケーブル」がささっているように見えるのです。
この商品に対して、ツイッター上では「目の付け所がいい」「SCSIタイプ出ないかな」といったコメントが寄せられています。
どういった狙いでこの渋いチョイスになったのか? 発売までの経緯について、エレコムの広報担当者に話を聞きました。
――開発のきっかけは
もともと「ケーブルを飾るアイテムを作る」という企画がきっかけでした。チームメンバーでどのようなモチーフが良いかを検討する中で、一番若手である入社2年目の女性社員が「Lightningケーブルが他のケーブルのように見えるというのはどうでしょうか」とアイデアを出しました。
するとガジェット好きの社員たちが一斉に反応し、その勢いで商品化を進めることに。「ケーブルを販売しているエレコムだからこそのデザイン」ということも、商品化の決め手の一つになりました。
――若手の発案だったんですね
アイデアを出した女性社員は、「普段身のまわりにあるものが、そのまま大きくなったり小さくなったりする製品が好きなのですが、仕事で使っているD-Subケーブルが目に入り、これがミニチュアになってスマホに刺さっている様子を思い浮かべるとかわいい!と思って提案しました」と話していました。
――主流になりつつあるHDMIなどの規格ではなく「D-Sub」や「ビデオケーブル」を選んだ理由は
HDMIはコネクタカバーの形状が複数あり、ひと目でHDMIと分からないことから断念しました。みんなが「こういうのある(あった)よね!」とひと目でわかる形のケーブルを選んだ結果、D-Sub、ビデオケーブル、コンセントというラインナップになりました。
――本物のように、つけることで固定力をアップさせることはできるのでしょうか
残念ながらできません。
――LightningのみでUSB向けはないんですね
弊社としては、このようなフィギュア商品は今回が初めての取り組みとなります。どのような反響が出るのか分かりかねる部分が多かったので、まず日本市場でユーザーが多いLightningを対象にして市場の反応をうかがってみようと考えました。
――早くもツイッターなどで話題になっています
普段はあまりこのようなフィギュア商品を扱うことがない部署なので、実はこのアイデアも恐る恐る出したところがありました。
新たな取り組みでフィギュア商品を開発し、エレコムらしさを追求した製品が「おもしろい!」と話題にしていただけたことにびっくりしながらも、大変嬉しく思っています。ぜひ実際に手にとっていただき、皆さまの「ケーブル愛」を深めていただければと思います。
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P-APLTDCNシリーズは7月下旬発売。オープン価格ですが、税抜き700円ほどで販売される見込みです。
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