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#11 城崎広告「会社員のモヤモヤ」

「いくら?」「誰まで?」でもう迷わない! お年玉には目安があった

もう迷わない!お年玉には目安があった (C)BNEI
もう迷わない!お年玉には目安があった (C)BNEI

目次

 サラリーマンの日々をキャラ化した「城崎広告」のメンバーが日頃感じている疑問を、withnews編集部がフカボリ取材する「会社員のモヤモヤ」。10回目は「お年玉の適正な価格」です。
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今回の登場人物

大神勇人
営業部所属の24歳。物怖じせずに相手の懐に飛び込む姿勢とフットワークの軽さが自慢。趣味はカラオケと祭。

 

夕永俊介
企画部所属の30歳。鋭い視点の持ち主でデータ分析やコンセプトデザインが得意分野。趣味はひとりキャンプと植物画。

 

菅原数臣
37歳の事業推進部部長。経理担当として経験豊富なうえ、ソフトウェア分野にも精通。趣味は数学、ミルクパズル、資産運用。

子供の頃は楽しみだったお年玉ですが、いざ渡す側になると何かと気を使うし、懐にもダメージが大きいもの……お正月あるあるをスマートに乗り切るには?

 

夕永

まさか大神がそこまできっちりとお年玉を配っていたとは……

 

大神

まあ、うちは親戚も多いし、普段からつきあいのあるダチの子供とか、ほんと家族みたいなもんなんで。

 

 

菅原さんも結構配っているんですよね?

 

菅原

私の場合は、帰省時に会うことがあれば、という程度ですね。何人会うかわかりませんので、多めに用意していくようにはしています。

 

 

たしかに、思ったより人数増えてると焦りますよね!

 

 

お年玉……この機会にwithnewsさんにも取材してもらおう。

マナーの達人に聞いた

 お正月といえば、初詣やおせち料理などのおめでたいものとセットでお年玉を連想する人が、多いのではないでしょうか? 子どもの頃はうれしかったお年玉ですが、大人になって渡す側になると、金額や相手のことを考えて、毎年モヤモヤしている人もいるのではと思います。適正な価格や渡し方について、日本エンゲージメントマナー・コンシェルジュ協会代表理事の飯田祥子さんに聞きました。

飯田祥子さん
飯田祥子さん

目安は「年齢÷2×1000円」

 各家庭のライフスタイルによって変動するので、あくまで一つの目安ですが「年齢÷2×1000円」の公式にあてはめて考えてみるのが基本になると思います。とはいえ、その金額が妥当かどうかの判断にあたって、外せないのがお年玉が始まった由来です。

 お年玉は元々、お正月に降りてくるとされる年神様への鏡餅などのお供えものを、その1年が幸福になるように年少者に分け与え始めたのが始まりです。こうした起源を踏まえると、単純に高額な金額を渡すのは意味が違うのではないかと思います。

 また、金額の判断において大切なのは、「どのような思いを込めるか」だと思います。言い換えると、そのお金をどう生かしてほしいかで金額を決めるのが良いのではないかということです。

 例えば相手が小学生であれば、勉強をがんばってほしいという思いを込めて「文具代」という意味で渡すイメージです。「文具代」として渡すと考えたら、1万円だとちょっと過剰ですよね?

 

 

なるほど、こうして目安を教えていただけるのは助かりますね。

 

 

ウチの場合は人数多いし、1人あたりはもうちょい抑えることもあったっすね……。

 

 

大神君の場合は、それでも思いが伴っているようですから、アリなのではないでしょうか。

 

 

もちろん、気持ちは大事っすよ! オレの場合、文具代ってよりは正月くらいは好きなお菓子とか買えよってくらいの気持ちっすけどね。

親密度によって渡す相手を判断する

 金額とあわせて、誰にまで渡すのか? という点についても悩まれる人が多いのではないかと思います。

 親族が集まるような場があれば、誰かにだけ渡したり、逆に誰かにだけ渡さなかったりといったことはせず、全員一律にといった形になるでしょう。

 個別に渡す場合の目安にしたいのが相手との親密度です。こちらも起源をさかのぼると関係性の密度によって取り分けていました。

 具体的にはその相手と年間何回会うかで考えてみましょう。目安は年間5回と言われています。お正月や彼岸、お盆など、先祖にまつわる行事で会った回数を基準にするのが良いのではないでしょうか。
 
 また、年齢については成人を目安に考えることが推奨です。大人の一員と認めるという意味で「高校生まで」と線を引くこともありです。

 

 

親密度か……うちは確かに普段からあまり会わないんだよな。

 

 

逆にウチは、ほぼ毎週末会ってるようなダチの家族とかザラにいるっす。

 

 

そうなると大神の場合は成人の線引きが重要だな。

 

 

そうっすね、高校生くらいがやっぱり目安なんすね。

スマートな対応のキーワードは「おめでとう」

 また、急に必要になった場合のために図書カードを何枚か用意しておくといいですね。ちゃんとしたポチ袋に入れて渡すと非常にスマートです。その際に気をつけたいのが、表紙の書き方です。

 「お年玉」は目下の人に対して言葉なので、目上の人に渡す場合は「お年賀」や「おめでとう」といった言葉をポチ袋に記載するようにしましょう。困ったら、どのような立場の人にも対応できる「おめでとう」がおすすめです。

 お年玉も気持ちを伝えたり、受け取ったりするコミュニケーションの形の一つです。金額や範囲だけでなく、単純な物や金額の受け渡しにならないよう気をつけたいですね。

 

 

ポチ袋、そうだな、忘れずに用意しよう。

 

 

図書カードは妙案ですね。年の瀬のこの時期、新札を予備含めて多めに用意するのは骨が折れることもあります。

 

 

おれの実家は普段あまり会わない分、お年玉やお年賀をうまくコミュニケーションツールとして活用したいと思います。

 

 

そうですね、たまに会うからこそ、若者たちの成長には素直に驚かされるものですから。

取材を終えて~城崎広告より~

 

 

これまであまり改めて考えてこなかったんですが、お年玉にも気持ちや意味が大事なんですね。

 

 

毎年のことなのでつい事務的になりがちでしたが、その点私たちは大神君を見習うべきということでしょう。

 

 

いや、なんか自然にそういうもんかって思ってただけなんすけどね。オレもそうやってかわいがってもらってきたんで。

 

 

そうか……大神のまわりは暖かいな。おれもこの正月はいつもより時間をとって家族や親戚との時間を過ごしてみようかな。実家が近い分、かえってあまり時間をとって帰ろうとしなかったからな。

 

 

日帰りで帰省できる距離ではありがちなことですね。

 

 

菅原さんは泊まりがけですか?

 

 

長野ですから日帰りも不可能ではありませんが、今年は泊まりで帰省予定です。今回の取材を参考に、多めに図書カードとポチ袋を用意していくことにします。

 

 

2人とも、いいっすね! せっかくのお正月なんてあったかくて楽しい時間を過ごしてほしいっす!

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