IT・科学
「軟体」になったら人生変わるか? 30歳にして見た「初めての世界」
昨年、「開脚もできないやつが、何かを成せると思うな」が決め⽂句の「開脚本」はやりましたよね。ってこと は、開脚以上の軟体になれば、もっと何でもできるってことか︖ ぐにゃぐにゃの⼈に聞いてみたい︕ むしろ⾃ 分がぐにゃぐにゃの完璧超⼈になりたい︕ 背⾻が折れたかと思うほどつらいトレーニングの末、⾒えたのは⾃分 のアキレス腱。果たして完璧超⼈に近づけたのか︖ 30歳にして⾒た「初めての世界」とは︖
門をたたいたのは、日本で唯一コントーションが学べる「スタジオ・ノガラ」(新宿区)。
コントーションとは、柔軟力の限界に挑戦するサーカス芸です。最近はシルク・ドゥ・ソレイユの影響で、認知度も上がってきました。
2年前にオープンしたこのスタジオは5~65才の約60人の生徒が在籍し、趣味やフィットネスとしての人気もじわじわと広がっています。
参加したのは「はじめて」クラス。20、30代のダンサーが多い印象で、男性もいました。
やることは、ただ一つ。簡単に言うと「柔軟強化」なので、泣くほどつらいストレッチ。
特に、先生の補助が入る「シャハハ」という、モンゴル語で「圧迫する」というトレーニングは、背骨折れたかと思いました。
モンゴルに2年間修行に行った、スタジオ主宰のもーこさん(32)いわく「気持ち良いだけのストレッチでは『その先』にいけないの」。ははあ。
壁に胸をおしつけて、肩甲骨を広げたり、立った状態からのブリッジ10回したり、うつぶせになって身体をゆらゆらさせる練習などで、40分ほど。すでにTシャツはびしょびしょ。汗ぼたぼた。
たった40分ほどのトレーニングでここまで柔らかくなるとは…と私もびっくり。(ただし死ぬかと思った)
「おっと柔らかいですね!このくらい柔軟があれば、3カ月、週2で通えばお尻に頭がつくようになれますよ!」ともーこさん。…む?お尻が頭につくってどういうこと?
さあ、ここまでやったところで、「私の能力は上がったのか!」を考えてみます。いや、本当、疲れて脳みそ働かない。
「身体が柔らかくなると、何でも出来るようになるんですか!」。
ぐにゃぐにゃ師範のもーこさんに聞いてみると
「うーん。柔軟をあげると物理的に見える範囲が広くなるので視野が広くなる、と言う考え方はあると思います」。
確かに。
私は生まれて初めて、自分のかかとの裏見ましたし。ある意味、視野広がりました。結構、私のアキレス腱かっこよかったような。
私のアキレス腱を使ったビジネスをば考えるか!!!…いやいや。
「あと、柔軟力を高めるには、身体的なものだけでなく、精神的なものも大きく関わってきますよね」。具体的には、オープンな性格・強い好奇心が必要であるといいます。
「普通の人はおいそれと他人に、背後をゆずりませんからね。さらに、身体的苦痛(笑)を与えられても、リラックスした状態でいなければならない。だから、自分の身体を他人に預けることができる、精神的余裕なんかも必要なのかなと思いますね」。
「あと、つらくて苦しくて地味で、昨日よりきょうは1ミリ進んだ…みたいなものを美徳するの、日本人好きですよね(笑)。コントーションや柔軟って日本人に向いているのかも」。
柔軟力をあげることは、身体的にも健康になれそうですしね。モデルやタレントさんも、健康管理のためによくストレッチしていると言いますし。
「ストレッチ自体はとっても良いこと。不健康な人がやると健康になれます。ただ、このコントーションは、身体を不健全に維持することなので、健康ではないですよ」
柔らかければ柔らかいほど不健康に!!
ただ、小さい時からコントーションを学んでいる子たちは、このような不自然な体勢でも息できるようになるため、内臓の位置が変わってくるそうです。
「引退したコントーショニストも、いきなり訓練をやめて、不自然な身体を支えていた筋肉が衰えると身体によくないので、引退しても筋トレはやめられないそうですよ」
ひゃうー。とりあえずは、健康なストレッチから始めて視野を広げてみましょうか。
私はこの体勢で足で記事を書くのを目標にしましょうかね。ほら、優秀な記者ほど足で記事を書く…っていうのでね!
体の柔らかさの極限に挑むサーカス芸「コントーション」。東京都新宿区のスタジオ「ノガラ」の生徒たちが「ヤドカリ」スタイルで#かっこよく新聞読む。 モンゴルで2年間修業した主宰のもーこさん(32)は「背…