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教科書に込めた秘密のエール 6年の国語、表紙に1~5年の動物が集合
ある国語教科書がツイッターで話題になっています。
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ある国語教科書がツイッターで話題になっています。
【ネットの話題、ファクトチェック】
ある国語教科書がツイッターで話題になっています。6年生向けの表紙と裏表紙に、ゾウやライオンなどの動物が勢ぞろいしているのですが、実は1~5年生の表紙に登場している動物なのです。「これまで見守ってきた私たちが、来年中学生になるみんなにエールを送っているんだよ。ガンバレ!」。そんな思いをこっそり込めた教科書会社と、数年ごしの仕掛けに気付いた児童たち。この教科書について取材しました。
話題の教科書は光村図書(東京都)の国語です。それぞれの表紙は、学年ごとに異なる動物が描かれています。
・1年生……(上)ライオン(下)クジラ
・2年生……(上)カンガルー(下)シロクマ
・3年生……(上)マレーバク(下)ハチドリ
・4年生……(上)カモノハシ(下)ツバメ
・5年生……フクロウ
・6年生……動物たちが集合
同じ教科書を使い続ければ、6年生になった時に、これまで登場してきた動物たちが集合していることに気づく可能性があります。
ツイッターにこの教科書画像が投稿されたのが今月18日。動物たちに気づいた娘が教科書を嬉しそうに見せてくれたこと。そして、そんな娘を嬉しく思ったことが親の視点で綴られています。
この投稿に対して、「本当に粋なデザイン」「うちの子も気づいてた」「親子で卒業時に気づきました」といったコメントが寄せられ、リツイートは1万、いいねは1万2千を超えています。
光村図書で小学生国語の編集長を務めている山本智子さんは、こう説明します。
「この教科書は『平成27年度版』と呼んでいるもので、27年4月から現在まで使われています。6年生の教科書に描かれている動物は、1~5年生の表紙の動物だけでなく、前回の23年度版の動物も登場しているんですよ」
23年度版・27年度版の表紙は、ともにイラストレーターの大野八生さんが担当。23年度版の表紙も動物が描かれており、「優しい雰囲気がいい」と好評でした。せっかくだからと、この時の動物たちも登場させることになったそうです。
「来年中学生になる子どもたちへのエールを込めました。これまで一緒に勉強を見守ってきた動物や、表紙に登場する子どもたちが一堂に集まって、『卒業してもガンバってね!』と応援してるんです」
仕掛けについて説明はしていないそうですが、やはり児童たちは気づいてくれたようです。
「学校の先生は気づくかも、とは思っていましたが、実際に使ってくれている児童が気づいていたことがわかって、とってもうれしいです」
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