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「透けない白衣」中小企業が開発 特許も取得、一方で嫌がらせ電話も
東京都内にある中小企業が「透けない白衣」を開発しました。
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東京都内にある中小企業が「透けない白衣」を開発しました。
東京都内の中小企業が「透けない白衣」を開発しました。「どんな下着の色や柄も透けなくすることができる」とうたっていて、生地を分厚くするのではなく、白衣生地と裏地の色の組み合わせで透けない仕組みで、特許も取得しています。その技術や開発の経緯について、話を聞きました。
透けない白衣を販売しているのは、東京都千代田区にある「大真(たいしん)」です。企業や事業所向けユニフォームの製造企画や販売を手がけています。
商品名は、ストレートに「裏地付透けない白衣」。ワンピースタイプ、ジャケット、パンツの3種類があり、価格はいずれも税込みで14904円、12744円、9504円です。通常商品より2割ほど高く、ラインナップは女性用のみ。男性用は現在開発中だそうです。
「どんな下着の色や柄も透けなくすることができる」と話すのは、開発に関わった営業担当の西原成幸さん(49)です。
開発のきっかけは、市場の縮小でした。「最後までユニフォームが残るところはどこかと考え、病院だという結論になりました。そこでオリジナリティーのある白衣を作ることになったんです」と西原さん。
他社製で「透けにくい」とうたう商品が多くあるなか、「透けない」と言い切れるものを目指しました。
素材を厚くすれば透けなくできます。しかし、動きにくくなるため、白衣としての機能性を損ねてしまいます。
一般財団法人「日本色彩研究所」から色彩指導者の認定を受けている西原さんが考えたのは、新しい素材探しではなく、「既存の白衣の生地と、既存の裏地の色の組み合わせ」で透けないようにする仕組みでした。
色の三属性である「色相」「明度」「彩度」について研究して試すうちに、裏地の明度をあるラインより暗くすれば透けないことを数値で示すことに成功しました。
「じゃあ、裏地を黒にすればいいと思った方もいるかもしれませんが、それだと白衣の下に裏地があることが見えてしまいます。白衣の側から見て裏地の存在もわからず、下着も透けない明度を探し出したんです」
白衣に関するこの手法について、親会社の名義で特許も取得しました。
実はこの商品、昨年8月から販売していますが「数えるほどしか売れていない」(西原さん)のが実情です。
ところが今年6月、東京都中小企業振興公社の「ニューマーケット開拓支援事業」の対象製品に選ばれたことを受けて、ニュースリリースを出したところ、ネットを中心に「下着が透けない白衣は助かる」「女性の視点から見たらこれは切実だったんじゃないか?」と話題になりました。
一方で、「素晴らしい技術なんだけど男からしたら……」といった意見も上がっており、大真に対して「こんなもの作るな」と怒鳴る電話や、無言電話もかかってきたそうです。
西原さんは「需要のある商品で自信もあります。モニターとして試すことも可能なので、お気軽にお問い合わせください」と話しています。
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