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『あずきバー』なぜ固い? 井村屋が明かす3つの理由「昔より固い」

その固さがたびたび話題となる『あずきバー』。実は、昔よりも固くなっていることに気付いていましたか?

これが固いといわれている「あずきバー」
これが固いといわれている「あずきバー」

目次

 その固さがたびたび話題となる『あずきバー』。実は、昔よりも固くなっていることに気付いていましたか? そもそも、なぜこんなに固いのかを井村屋グループ(本社・津市)の担当者に聞いたところ、「3つの理由があるんです」と教えてくれました。

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工場の製造ラインにずらりとぶら下がる「あずきバー」
工場の製造ラインにずらりとぶら下がる「あずきバー」 出典: 井村屋グループのホームページより

あずきバーの歴史


 1896年、井村和蔵氏が和菓子屋「井村屋」を三重県松阪市で創業。戦後間もない1947年、2代目の井村二郎氏が株式会社化し、「肉まん・あんまん」や「氷みつ」などのおなじみのヒット商品を、次々と生みだしてきました。

 あずきバーが生まれたのは1972年。「あんの消費が落ち込む夏場に、あえてあんのお菓子を食べてもらう」というコンセプトで誕生しました。

 今ではグループを代表する商品となり、2013年には「あずきバー」として商標登録も認められました。

1本に小豆が100粒近く入っているそうです
1本に小豆が100粒近く入っているそうです

こんなに固い


 井村屋のホームページで、あずきバーの商品ページを見ると、こんな文言が書かれています。「固く凍っているため、歯を痛めないようにご注意ください」

 昨夏には、刃物で知られる岐阜県関市のふるさと納税の返礼品にも選ばれました。あずきバーと日本刀に共通する「かたさ」が取り持った縁で、ツイッター上での交流がきっかけで実現したものです。

 今年6月には、「持っていたあずきバーで万引きの容疑者を撃退した」という内容の真偽不明なツイートが話題になるなど、「あずきバー=固い」といったイメージは、すっかり定着しています。

2015年7月、包丁をあずきバーにあてる尾関健治・関市長。ふるさと納税のお礼として、特産の包丁と「あずきバー」のセットを贈ると発表
2015年7月、包丁をあずきバーにあてる尾関健治・関市長。ふるさと納税のお礼として、特産の包丁と「あずきバー」のセットを贈ると発表 出典: 朝日新聞

3つの理由とは

 そんなあずきバーですが、実は昔と比べると固くなっています。その理由について、井村屋グループ経営戦略部の担当者は、こう説明します。

 「昔と比べて甘さが求められなくなり、甘さを抑えた結果、水分量が増えたんです。その水分が氷になる割合が増え、以前と比べると固くなったんです」

 ただし、甘さを抑えたことだけが固さの理由ではないといいます。その秘密は以下の3つだそうです。

・乳化剤や安定剤といった添加物を使用していない
・乳固形分が入っていない
・空気の含有量が少ない

ホームページでは、あずきバーを使ったぜんざいの作り方も紹介している
ホームページでは、あずきバーを使ったぜんざいの作り方も紹介している 出典:あずきバーのホームページ

「ぜんざいをそのままアイスに」


 もともと「ぜんざいをそのままアイスにする」という発想で作られているため、原材料は小豆・砂糖・コーンスターチ・塩・水あめの5種類のみで、乳製品や添加物を使っていません。

 シンプルな原料で作ることにこだわり、素材をぎっしり詰め込んだ結果、空気の泡が少なくなって固くなっているんだそうです。

 「あえて固くしているわけではなく、安心・安全を追求した結果、そうなっているんです」と担当者は話します。

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