IT・科学
DeNA、人気サイト「MERY」の記事も大量削除「無断転用した可能性」
IT大手・DeNAが運営する情報サイトで、他サイトからの文言の無断転用などの指摘が相次ぎ、1日までに9メディアが非公開に追い込まれた問題。同社が運営する女性向け人気サイト「MERY」でも無断転用の疑いがある記事が多数あり、同社が削除に乗り出していることが分かりました。
ツイッターでは1日から「MERYのお気に入りの記事が見られない」「どんどん記事が削除されていっている」と騒ぎになっていました。
記者がグーグル検索を利用して、直近1週間に掲載されたMERYの記事のうち50本を調べたところ、2日朝時点で30本が表示されない状態になっていました。グーグルのキャッシュを確認すると、削除された記事は外部サイトやSNSからの画像や文章の引用が多く見られます。
MERYについてDeNAは「ほかの9サイトと運営体制が違う」として、公開を続けていました。
記事削除の理由をDeNA広報部に取材しました。
――なぜ記事を削除しているのですか。
チェックの中で、MERYでふさわしくない内容の記事が見つかり、削除しています。また今回の問題を受け、サイトの記事作成のプロセスを精査する管理委員会を立ち上げています。
――どのような点で、ふさわしくないのですか。
他サイトやブログの文章・画像を転用している可能性のある記事や、公序良俗に反するなど利用規約に違反している可能性のある記事です。また、美容など医療関連の記事も問題があると疑われるものは削除しています。
――なぜ、こうした事態が起きたのですか。
9メディアではマニュアルなどで外部ライターに、他サイトからの文言の転用を推奨していると捉えられかねない点があり、会社のコントロールがきいていませんでした。運営体制自体に問題があると考え、全体を非公開としました。
MERYは他のサイトとはオフィスも別で、運営体制が異なるため公開を続けています。ただ、利用規約で著作権侵害をしないよう求めているのですが、一般投稿の個別の記事については、転用の可能性があるものが見つかっている状況です。
インターネット上では、MERYにブログなどを無断転載されたと訴える人も相次いでいます。
その一人、WEB制作業の男性は「仕事で管理していたお客さんのサイトのブログ記事の画像と文章が、MERYに転用された経験があります。ツイッターでそのことを広めたらすぐに画像と出典リンクが削除されて、結果的に文章だけが出典表記もなしに掲載されつづけました。リスペクトの無い引用・盗用は、二度としないでほしい」と話します。
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