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『ギャル電』が夢見る明るい未来 「コピペ上等!」、工作教室も主催
ちょっとキワモノな感じもする地下アイドルっぽい2人組は、その名も「ギャル電」。さっそく会ってきました。
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ちょっとキワモノな感じもする地下アイドルっぽい2人組は、その名も「ギャル電」。さっそく会ってきました。
このごろ世間にはやるもの、ビッグデータに人工知能にIoT……。ハイテク系の新技術がいろいろ話題ですね。そんなご時世に「ギャルも電子工作する時代!」と打ち上げ、IT系ものづくりのコミュニティー界隈でじわじわ人気を広げている女子ユニットがいます。ちょっとキワモノな感じもする地下アイドルっぽい2人組は、その名も「ギャル電」。さっそく会ってきました。
都内で開かれたIoTの勉強会。成果発表にギャル電が登壇すると、場内は笑いに包まれました。
IoTとは英語の「Internet of Things」の頭文字。いろいろなモノがインターネットで結ばれ、機能を高めることをIoTと呼びます。
つながるのは、パソコンや携帯電話だけでありません。家電などの日用品から巨大な交通システムや産業施設まで。モノ同士がネット経由で情報をやりとりすることで、社会が大きく変わろうとしています。たとえば、あらゆる車と道路がネットにつながれば、より正確な渋滞予測ができたり、最適な迂回路を探せたりするでしょう。それがIoTです。
このIoTを身近なテーマとして楽しみ、自分で電子工作をして実現しようというのが、この日の勉強会。ギャル電が発表したのは、「彼氏に渡すIoTストラップ」です。
制作の経緯が、ストーリー仕立てのスライドで上映されます。嫌々そうに受け取る彼氏が、なかなかシュールな雰囲気。「これを持たせておけば、離れた場所からでもパソコンで命令を送ると、ストラップが『寂しいよ~』って震えます」
ストラップと呼ぶにはちょっと大きめのパンダのぬいぐるみの中に、小型コンピューターや無線ルーター、振動モーターが詰め込まれています。もちろんシャレですけど、立派なIoTですね。作品名は「会いたくて震える1号」です。
さらに今後、光センサーや加速度センサーを追加すれば、彼氏の動きを正確に探れるとのこと。たとえば、夜遅くても光センサーが「周囲は明るい」と感知して、しかも加速度センサーで「移動していない」と判定すれば、「きっと自宅でヒマなはず」などと分かるしくみです。
ついでに温度センサーも付けたいとか。「冬なのにエアコンのない自宅にいるようなら、『ねえ寒くない?』って、きもいメッセを送れるね」とギャル電。「私もいま寒いんだよ~、とかさ」。もちろんシャレですけど、ますます立派なIoTです。
決めセリフは「ドンキでアルドゥイーノが買える未来を!」。ストラップに搭載された小型コンピューター「Arduino」は、たばこ箱ほどのコンパクトさながら、Linuxが動きます。プログラミングを組み込んで、さまざまなセンサーなどを操れる優れモノ。もしかしたら、量販店ドンキホーテにいろんなIoTツールが並ぶ未来が、案外と夢ではないのかも。
難しいプログラミングは、どんどん仲間に頼ればいいと言います。「コピペ上等!」。スライドが大きく映し出し、会場が喝采しました。
ところでギャル電って何者なの? 別に素姓を秘密にしているわけではありませんが、どうぞ会いに行ってください。IT界隈の各地に出没しています。先日はギャル電が主催する電子工作教室があり、女子が集まって「光るイヤリングを作ろう」と楽しみました。
本当にギャルなの?という失礼な質問への回答はこれ。「一人は昭和生まれ」。電子工作教室では、ギャル電が手取り足取りで親切に教えてくれました。
それにしても半田ごてを使う電子工作なら、記者だって40年来の経験者です。ところが久しぶりに手にすると、もう降参。なにしろ最近の電子部品はすっかり小型化して、老眼ぎみの身には、つらいつらい。
そんな落ちこぼれの隣で、手先の器用な女子たちが、さくさくと作品を作りあげます。「ギャルも電子工作する時代!」ですね。
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