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「イエスぱねえ マジ神すぎてワロタww」 講話に込めた本気の思い
「イエスぱねえ マジ神すぎてワロタww」。青山学院大学で開かれる講話のタイトルです。
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「イエスぱねえ マジ神すぎてワロタww」。青山学院大学で開かれる講話のタイトルです。
ツイッター上で話題になっている看板があります。青山学院大学の相模原キャンパス(相模原市中央区)で21日に開催される講話「イエスぱねえ マジ神すぎてワロタww」の告知看板です。他の日程は「愛するということ」「あなたに与えられる神の義」といったタイトルなだけに、かなり目立ちます。話すのは「キリスト新聞」の編集長・松谷信司さん(39)。受け狙いではなく、ちゃんとした狙いがあってのことだそうです。詳しく話を聞きました。
青山学院大学で17日から21日にかけて開かれる「チャペル・ウィーク」。さまざまな分野で活躍しているクリスチャンが招かれ、話をします。
チャペル・ウィークを告知する看板を写した画像がツイッターに投稿されると、最終日に予定されている「イエスぱねえ マジ神すぎてワロタww」に注目が集まりました。
「まじパネェ」「これ行きたいw」といった声が上がり、リツイートは3万5千を超えています。
このタイトルで話をするのは、キリスト新聞社(東京都新宿区)の松谷信司さん。テレビ制作会社や小学校教員を経て、現在は週刊「キリスト新聞」と季刊「Ministry(ミニストリー)」の編集長を務めています。
受け狙いとも思われかねないタイトルについて、松谷さんはこう話します。
「学生相手に通じる言葉でなければ、届かないと思うんです。それは高齢者でも、子どもであっても同じです。それぞれの人が生きている世界、それを取り巻く言語を使う必要があるんです」
松谷さんはこれまでにも「シュウキョウ?なにそれ?おいしいの?」「教会ガールはなぜ女子力が高いのか」といったタイトルで講演してきました。そこには、キリスト教に対して興味関心を持ってもらうための「入り口」づくりとの思いがあります。
「これまで、ゴスペルや西洋美術がきっかけでキリスト教に関心を持ったという人は多いと思います。それなら、ゲームやマンガ、アプリが入り口になってもいいんじゃないかと思うんです」
編集長を務めるキリスト新聞では隔週で月2回、教派を擬人化したマンガ「ピューリたん」を掲載しています。数年前からは、聖書を題材にしてイエス・キリストや使徒らをアニメ調に描いたカードゲーム「バイブルハンター」も販売しています。
「バイブルハンター」は、謎の力によって散らばった旧約聖書・新約聖書を集めていくゲームです。現在はシリーズ商品が第6弾まで出ていて、累計で5000セットが売れたといいます。キリスト教に関する書籍は千部で大ヒットとも言われるなか、異例の売れ行きです。
また、スマホ向けアプリとして旧約聖書を題材にしたアクションパズルゲーム「モーセの海割り」も企画しました。
こうした取り組みに対して、「キリスト教を軽んじさせるような行為はいかがなものか」といった批判を受けることも、しばしばあるそうです。それでも松谷さんは信念を曲げません。
「私のようなキリスト教に深く関わっている人間がやるから意味があるんです。キリスト教が持つ普遍的な価値観が少しでも社会に浸透すればと思っています」
21日の講話が話題になっていることについては、「間違って来てくれる人が多いことを期待しています」と話します。タイトルをきっかけに話を聞いてもらい、キリスト教に関心を持ってもらえる可能性があるからです。
「そのためにも、当日は意地でも面白い話をしようと思います。けっこうプレッシャーかかってます」
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21日の講話は、青山学院大学の学生や教職員を対象にしたもので、一般の方の参加はできないそうです。
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