ネットの話題
なすかさんからの取材リクエスト
リオ五輪閉会式の映像に出た安倍首相の時計は、1964年東京五輪へのオマージュ?
「安倍マリオ」腕時計を用意したのは誰だ?「注目していただき光栄」
1964年東京五輪を意識?
ネットの話題
リオ五輪閉会式の映像に出た安倍首相の時計は、1964年東京五輪へのオマージュ?
1964年東京五輪を意識?
『安部マリオ』の首相の腕時計が大写しになるシーンで、アンティークのオメガであることが一部で話題になっています。
64年のオリンピックへのオマージュだという説がツイッターで流れました。
こちらは揶揄な気がしますが、あれは首相の私物だけれども、タイムキーパーであるオメガ社に気をつかいつつも現行商品が好きでないからだなどと囁かれたりもしています。
本当のところはどうなのでしょうか。
よろしければ取材をお願いいたします。 なすか
21日(日本時間22日午前)に閉幕したリオ五輪。閉会式では、安倍晋三首相がマリオに扮した「安倍マリオ」として現れ、会場を沸かせました。その閉会式で流れた映像で安倍首相が着けていた腕時計がSNS上で話題になっています。映像を制作した東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会などに話を聞きました。
五輪旗の引き継ぎ式となる「フラッグハンドオーバーセレモニー」で流れた映像の中で、腕時計は東京とリオがつながる「カウントダウン」のパートで登場しました。赤いボールを受け取った安倍首相が、国会議事堂を背景にした車中で腕時計を見つめます。
その時計が、オメガ製であることを指摘したツイートが拡散。情報収集や「前回の東京五輪があった1964年当時のモデルではないか」などといった推理合戦が始まりました。
時計専門誌「クロノス日本版」編集長の広田雅将さんもその一人。広田さんによると、政治色を避けるため時計メーカーが政治家を広告に使うことはないことから、政治家の時計が注目されるのは珍しいそうです。「ツイッターのタイムラインで話題になっていて、すぐに調べ始めた」と話します。
スイスに本社があるオメガ(スウォッチグループ)は、4年後のワールドワイドオリンピックパートナーにも名を連ねています。しかし、今回の腕時計についてオメガの担当者は「日本のオメガからも本社からも貸し出したものではない」。ただ、「時代を特定することはできないが、コンステレーションではあるだろう」と話します。
コンステレーションは、オメガの中でも人気コレクションです。1952年から登場し、ドレスウォッチとして愛されています。両脇の4つの爪が現在の特徴ですが、安倍首相の腕時計にはなかったことから現行品ではなさそうです。
広田さんは、時計の映像をオメガ関係者に見てもらい、「64~67年に製造されたコンステレーションの通称『Cライン』」という所まで特定をしました。広田さんは腕時計のブレスが貴重なタイプのものであることから、安倍首相の私物なのではないかと予想しています。
「安倍さんは、国際会議ではワールドタイマーの『アストロン』、オーソドックスな場では『グランドセイコー』を使うなど意識して時計を選んでいる所があります。今回も、前回の東京五輪を連想させようとしたのかもしれません」
色々な想像がふくらむ安倍首相の腕時計。最後に、映像を制作した大会組織委に聞きました。リオから帰国した制作関係者は、「オリンピックパートナーであるオメガ社の時計を使用することは考えていたが、年代については深い意図はなかった」と話します。
担当者によると、国会からリオへ向かう安倍首相が「リオへ行くのに時間が間に合わない」ということを伝えるために、時計を使った演出になったということです。映像ではその後、安倍首相がマリオに変身し、ドラえもんのひみつ道具の土管で、地球の裏側のリオへ。マラカナン競技場に置かれた土管から安倍マリオが登場すると大歓声が起こりました。
また、この時計は安倍首相の私物ではなく、制作側が独自に用意したということです。組織委は「みなさんに注目していただけているのは、大変光栄なことです。パラリンピックでもフラッグハンドオーバーセレモニーはあるので期待していて下さい」と話しています。
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